ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
テラトフォネウス
Teratophoneus ・ 2011年命名
ユタ州南部で見つかったティラノサウルス類で、他の同科に比べて吻部が短く高い頭骨を持ち、咬む力が強かった可能性がある。複数個体が一緒に見つかった骨層から、群れで狩りをしていたとする説もある。
- 分類
- 獣脚類 ・ ティラノサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7650万〜7550万年前)
- 全長
- 約6m(亜成体)〜8.7m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- アメリカ
カイパロウィッツ層(ユタ州)
特徴
テラトフォネウスは白亜紀後期のユタ州にすんでいたティラノサウルス亜科の獣脚類である。アルバートサウルスの頭骨と比べると、目の前から鼻先までの長さが割合にして約23%短く、頭骨の高さもある。この高さによってあごの筋肉が強くなり、かむ力が増していた可能性があるとされる。
タイプ標本は成長しきっていない亜成体で、記載者は全長約6mと推定したが、これは小さすぎるとする見方もある。2021年には関節した状態で見つかった唯一の標本が全長7.6mと測られ、成体の最大の全長は約8.7mと推定されている。
発見と命名
化石はユタ州南部のカイパロウィッツ層から見つかった。タイプ標本は断片的な頭骨と体の骨の一部で、当初は4体分とされたが、おそらく1体の亜成体のものである。2017年にはグランド・ステアケース=エスカランテ国定公園で新しい標本が見つかり、ヘリコプターでユタ自然史博物館に運ばれた。
2011年、トーマス・D・カーらがテラトフォネウス・クリエイ(Teratophoneus curriei)と命名した。属名はギリシャ語の「怪物」と「殺し屋」を合わせたもので、種小名は古生物学者フィリップ・J・カリーへの献名である。
分類と研究
2013年の系統解析でティラノサウルス亜科に入ることが確かめられ、タルボサウルスやティラノサウルスに近いが、それより原始的で、ダスプレトサウルスより進んだ位置に置かれた。2020年の研究ではリトロナクスなどとともに一つのまとまりを作るとされ、このグループは2024年にテラトフォネウス族と名付けられた。
2021年に記載された骨の密集層からは、4〜22歳の4〜5体分の化石が見つかった。短い期間に一緒に死んだとみられ、洪水が原因の可能性がある。このことから、群れで暮らし狩りをしていたとする説が出されている。同じ地層からはパラサウロロフスやグリポサウルス、ユタケラトプス、コスモケラトプスなども見つかっている。
見られる博物館
- ユタ自然史博物館アメリカ ユタ州ソルトレイクシティ ・ ティラノサウルス類のペア
展示された特別展
- 特別展「ティラノサウルス類 ― 一族に会おう」2013年11月23日〜2014年7月27日 ・ オーストラリア博物館 ・ 北米南部の種
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。