ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
テノントサウルス
Tenontosaurus ・ 1970年命名
背中から尾にかけて骨化した腱が網目状に走り、尾を硬く支えていた。化石はデイノニクスとともに見つかることが多い。
- 分類
- 鳥脚類 ・ テノントサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.15億〜1.08億年前)
- 全長
- 約6〜8m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
クローバリー層(モンタナ州・ワイオミング州)
特徴
テノントサウルスは中型の鳥脚類で、並外れて長く幅広い尾をもつ。背中と尾は骨化した腱が網目状に走って硬く支えられていた。体重は2種とも約1tと推定され、全長はティレッティが約6m、ドッシが約7〜8mとされる。
頭骨には大きな鼻の穴があり、前上顎骨がイグアノドン類に特徴的な厚いU字形のくちばしを作る。2本足でも4本足でも立つことができ、食事のときは4本足だった可能性があるが、4本足で速く動くことはできなかったと考えられている。後肢の骨の比率には四足歩行の鳥盤類に似た点があり、細い腰などには二足歩行の鳥盤類に似た点がある。
発見と命名
最初の化石は1903年、アメリカ自然史博物館の調査隊がモンタナ州ビッグホーン郡で見つけた。1930年代にはバーナム・ブラウンらがさらに18体を発掘し、ブラウンは「腱のトカゲ」を意味する非公式な名で呼んでいたが、正式には命名されなかった。
1962年から5年間、ジョン・オストロムが率いるイェール大学の調査隊がモンタナ州とワイオミング州のクローバリー層で40体以上の標本を発見した。1970年、オストロムが模式種テノントサウルス・ティレッティを命名した。属名はブラウンの呼び名と同じく「腱のトカゲ」、種小名は調査隊を支えたロイド・ティレット一家にちなむ。1997年にはテキサス州の化石から第2の種ドッシが記載された。
分類と研究
当初はイグアノドン科に、のちにヒプシロフォドン科に入れられたが、ヒプシロフォドン科はまとまったなかまではないとされ、現在は非常に原始的なイグアノドン類と考えられている。
クローバリー層では最も多い脊椎動物で、化石の約2割は肉食恐竜デイノニクスの近くで見つかる。このためデイノニクスの主な獲物だったとする研究者がいる。成体はデイノニクスよりはるかに大きく、デイノニクスと一緒に見つかる個体の多くは半分ほどの大きさであることから、主に若い個体が狙われたと考えられている。デイノニクスが群れで協力して狩りをしたかどうかについては、説が分かれる。
見られる博物館
- ペロー自然科学博物館アメリカ テキサス州ダラス ・ テキサス初の組立骨格
展示された特別展
- 特別展「バッドランドの恐竜たち ~北アメリカの1億年~」2024年7月12日〜2024年11月4日 ・ 福井県立恐竜博物館 ・ 鳥脚類
同じ鳥脚類の恐竜
同じ白亜紀前期の恐竜
同じ国(アメリカ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。