ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
アルバートサウルス
Albertosaurus ・ 1905年命名
カナダ・アルバータ州で見つかったティラノサウルス類。ドライアイランドのボーンベッドからは26個体分の化石が出ている。
- 分類
- 獣脚類 ・ ティラノサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7100万〜6800万年前)
- 全長
- 約8〜9m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- カナダ
ホースシューキャニオン層(アルバータ州)
特徴
二足で歩く大型の肉食恐竜で、短い腕と2本指の手、大きな頭に鋭い歯が並ぶという、ティラノサウルス科に共通する体つきをしている。ティラノサウルスやタルボサウルスよりは小さく、成体は全長約8〜9m、体重は1.7〜3トンほどと推定されている。
頭骨は最大の成体で約1mあり、両顎あわせて58本以上のバナナ形の歯が並ぶ。上顎の先端の歯は小さくD字形の断面をもち、場所によって歯の形が違う。腹部とみられる皮膚の跡も見つかっており、小石状の鱗に覆われていたことが分かっている。
発見と命名
最初の化石は1884年、カナダ地質調査所のジョセフ・バー・ティレルの調査隊がアルバータ州レッドディア川沿いのホースシューキャニオン層で見つけた頭骨である。当初は別の種に入れられていたが、ヘンリー・フェアフィールド・オズボーンが1905年、ティラノサウルスを記載した論文の末尾で新たにアルバートサウルスと名づけた。名は「アルバータのトカゲ」、種小名サルコファグスは「肉を食べるもの」を意味する。
1910年にはバーナム・ブラウンがドライアイランドで多数の個体がまとまった化石層を発見した。1997年にフィリップ・J・カリーが現場を再発見して発掘を再開し、数え方により12〜26個体分、計1128点の骨が集まった。白亜紀の大型獣脚類としては最大級の化石の集中である。
分類と研究
ティラノサウルス科のアルバートサウルス亜科に入り、最も近いのはやや古い時代のゴルゴサウルスである。1970年にゴルゴサウルスを同じ属にまとめる考えが出され、2003年にカリーは別属とすべきだとしたが、いまも同属の別種とみる研究者がいて説が分かれる。
30個体以上が知られるため、成長の研究が進んでいる。骨の組織から、最も若い個体は2歳、最も大きな個体は28歳と推定され、16歳ごろまでの4年ほどで急に大きくなるS字形の成長曲線が描かれている。同じ場所から多数の個体が出たことは、群れで暮らしていた証拠とする見方がある。
見られる博物館
- いわき市石炭・化石館ほるる日本 福島県いわき市 ・ 全身骨格
- ロイヤル・ティレル古生物学博物館カナダ アルバータ州ドラムヘラー ・ 恐竜ホールの骨格
展示された特別展
- 特別展「T. rex:究極の捕食者」2019年3月11日〜2021年3月14日 ・ アメリカ自然史博物館 ・ ROM巡回時に頭骨化石を展示
- 特別展「ティラノサウルス類 ― 一族に会おう」2013年11月23日〜2014年7月27日 ・ オーストラリア博物館 ・ 北米の中型種
この恐竜が登場する作品
- ウォーキング withダイナソーズ(2025年新シリーズ)ドキュメンタリー ・ 2025
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。