ENCYCLOPEDIA ・ 竜脚形類
ディアマンティナサウルス
Diamantinasaurus ・ 2009年命名
オーストラリアで75年以上ぶりに命名された竜脚類で、模式標本は「マチルダ」の愛称をもつ。2025年には竜脚類で初めて胃の内容物が報告され、針葉樹や被子植物を大量に食べていたことが示された。
- 分類
- 竜脚形類 ・ ティタノサウルス類
- 時代
- 白亜紀後期(約9500万〜9290万年前)
- 全長
- 約16m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- オーストラリア
ウィントン層(クイーンズランド州)
特徴
ディアマンティナサウルスはティタノサウルス類としては中型の竜脚類で、全長約16m、体重は最大約25tと推定されている。体全体の骨ががっしりしていることが、同じ地域の他の竜脚類と見分ける手がかりになる。肩甲骨の上腕骨との関節面が外側にねじれている点は、この属だけの特徴とされる。
前肢はほぼそろって見つかっており、手首の骨はもともとなかったと考えられている。手は他のティタノサウルス類と同じく円筒形に立つが、親指のかぎ爪や複数の指の骨が残るなど、古い特徴も残している。2023年に記載された標本からは長さ約50cmの頭骨が分かり、形は進んだティタノサウルス類よりブラキオサウルス科に近かった。
発見と命名
模式標本は、オーストラリア・クイーンズランド州ウィントンの西北西約60kmにあるエルダーズリー牧場の「マチルダ・サイト」で、4シーズンにわたる発掘で掘り出された。地層はウィントン層で、肉食恐竜アウストラロヴェナトルの模式標本と一緒に見つかった。2009年、スコット・ホックナルらが模式種ディアマンティナサウルス・マチルダエを命名した。
属名は近くを流れるディアマンティナ川にちなみ「ディアマンティナのトカゲ」を意味する。種小名はウィントンで作られた歌「ワルツィング・マチルダ」に由来し、模式標本も「マチルダ」の愛称で呼ばれる。オーストラリアで75年以上ぶりに命名された竜脚類で、その後も「アレックス」「ジュディ」などの愛称が付いた標本が次々に記載されている。
分類と研究
ティタノサウルス類の中での位置は解析によって異なり、サルタサウルス科に入るとする結果も、その外とする結果もあって説が分かれる。2021年の研究では、同じ地層のサバンナサウルスや南アメリカのサルミエントサウルスと近い一群とされ、ディアマンティナサウルス類と名付けられた。アウストラロティタンをこの属と同じとみる意見もある。
2025年には、亜成体の標本「ジュディ」から竜脚類で初めて胃の内容物が報告された。針葉樹、シダ種子植物、被子植物を口でほとんど噛まずに大量に飲み込み、腸内での発酵に頼って消化していたことが示された。そばにはメガラプトル類の歯が3本あり、埋まる前に死骸が食べられた可能性もある。
見られる博物館
- オーストラリアン・エイジ・オブ・ダイナソーズ博物館オーストラリア クイーンズランド州ウィントン近郊 ・ ホロタイプ「マチルダ」
同じ竜脚形類の恐竜
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(オーストラリア)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。