ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
ヤマトサウルス
Yamatosaurus ・ 2021年命名
淡路島で2004年に発見された基盤的なハドロサウルス科の恐竜である。より派生的なカムイサウルスとほぼ同じ時代に生きていた。
- 分類
- 鳥脚類 ・ ハドロサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7194万〜7169万年前)
- 全長
- 推定約7〜8m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- 日本
北阿万層(兵庫県淡路島)
特徴
ヤマトサウルスは、白亜紀後期マーストリヒト期の初めに、現在の淡路島の地域にいた基盤的なハドロサウルス科の恐竜である。発見当初は全長約10mと推定されたが、2021年の記載で全長約7〜8m、体重約4〜5トンに改められた。
知られている化石は、右の下あごの一部、12本の歯、首の椎骨と肋骨、右の烏口骨の一部、尾の椎骨などである。下あごの歯の列(デンタルバッテリー)で働く歯が1本しかないところがあることや、歯のかみ合わせの面が平らで枝分かれした稜がないことが、この属だけの特徴とされている。烏口骨の上腕二頭筋がつく突起が発達していない点も、進んだハドロサウルス科との大きな違いである。
発見と命名
化石は2004年5月、アマチュア化石研究家の岸本眞五が淡路島(兵庫県洲本市)の北阿万層で見つけ、2005年に学術論文で報告された。当初はランベオサウルス亜科と考えられていた。岸本は2013年に化石を兵庫県立人と自然の博物館に寄贈した。
2021年、小林快次、高崎竜司、久保田克博、アンソニー・フィオリロがヤマトサウルス・イザナギイ(Yamatosaurus izanagii)と命名した。属名は古代の日本を指す「ヤマト(大和)」にちなむ。種小名は、淡路島をはじめ日本の島々を生んだとされる神イザナギに由来する。
分類と研究
系統解析では、ハドロサウルスより進んでいるが、サウロロフス亜科とランベオサウルス亜科をあわせたグループよりは原始的な、ハドロサウルス科の基盤的なメンバーとされた。プレシオハドロスやタニウスとともに、東アジアが白亜紀後期に原始的なハドロサウルス類の逃げ場になっていた可能性を示している。
一方で、より進んだカムイサウルスとほぼ同じ時代に生きていたことから、地域ごとに異なるなかまが暮らしていた可能性もある。化石が出た北阿万層は大陸斜面の縁の海でできた地層で、死骸が海に流れ込んで化石になったと考えられている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- ひょうごの恐竜展2022 ~タンバティタニスとヤマトサウルス~2022年7月15日〜2023年1月9日 ・ 兵庫県立人と自然の博物館 ・ 淡路島産、復元頭骨
この恐竜が登場する本
- 講談社の動く図鑑MOVE 恐竜2 最新研究 新訂版小林快次(監修) ・ 図鑑
- 恐竜とぼく 仏像好きの少年が恐竜学者になったわけ小林快次 ・ 読み物
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。