ENCYCLOPEDIA ・ 角竜類
ナストケラトプス
Nasutoceratops ・ 2013年命名
大きな鼻と、牛のように前方へ伸びる長い眉角を持つ角竜である。眉角は約46cmとセントロサウルス亜科で最も長い。
- 分類
- 角竜類 ・ ケラトプス科(セントロサウルス亜科)
- 時代
- 白亜紀後期(約7600万〜7550万年前)
- 全長
- 約4.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
カイパロウィッツ層(ユタ州)
特徴
ナストケラトプスは全長約4.5m、体重約1.5tと推定される角竜で、模式標本の頭骨は長さ約1.5mある。吻は前後に短く上下に非常に高く、鼻の穴の部分が目より前の頭骨の約4分の3を占める。鼻骨の内部に空洞がある可能性があり、これは他の角竜では知られていない特徴である。
鼻の角は低く刃のような形だが、目の上の角は前方へ伸びて頭骨全体の長さの約40%に達する。骨の芯の長さは約46cmでセントロサウルス亜科で最も長く、テキサス・ロングホーンという牛の角にたとえられる。フリルはほぼ円形で中ほどが最も幅広く、縁の突起は低い三日月形で、他のセントロサウルス亜科と違ってフリルの上端の中央にも突起がある。前肢の近くからは六角形のうろこが並ぶ皮膚の跡も見つかっている。
発見と命名
化石はアメリカ・ユタ州南部のグランド・ステアケース=エスカランテ国定公園で、カイパロウィッツ層の調査中に見つかった。模式標本は2006年に当時大学院生だったエリック・K・ランドが発見した地点から出た亜成体の頭骨で、前肢や首の骨、皮膚の跡もともなう。その後の年にも頭骨の一部などが見つかり、3標本で頭骨の約8割が分かっている。
2013年、スコット・D・サンプソン、ランド、マーク・A・ローウェン、アンドリュー・A・ファーキ、キャサリン・E・クレイトンが命名した。属名はラテン語の「大きな鼻の」と、ギリシャ語に由来する「角のある顔」を組み合わせたもの。種小名ティトゥシは、この国定公園での化石発掘に貢献した古生物学者アラン・L・タイタスにちなむ。
分類と研究
セントロサウルス亜科の原始的な一員で、アヴァケラトプスに最も近いとされ、2016年にはこれらをまとめてナストケラトプス族と名付けられた。同じ時代の北のセントロサウルスやスティラコサウルスが目の上の角を失いフリルを飾り立てたのに対し、このなかまはフリルの飾りを控えめにして目の上の角を大きくした。北と南で別々の恐竜が暮らしていたとする説の根拠の一つとされるが、異論もある。
短く高い吻は、くちばしを顎の関節に近づけて噛む力を効率よく伝えることに関係していた可能性があるが、はっきりした役割は分かっていない。大きな鼻は嗅覚とは関係しないとされる。前向きの目の上の角は、現生のウシ科のように相手と角を組み合わせて争うのに使われた可能性がある。
見られる博物館
- ユタ自然史博物館アメリカ ユタ州ソルトレイクシティ ・ 角竜の壁
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。