ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
カルカロドントサウルス
Carcharodontosaurus ・ 1931年命名
鋸歯のある歯がホホジロザメの歯に似ることから「サメの歯のトカゲ」と名付けられた。北アフリカに生息した大型肉食恐竜である。
- 分類
- 獣脚類 ・ カルカロドントサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約1億〜9400万年前)
- 全長
- 推定約12m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- モロッコ、エジプト、アルジェリア、ニジェール
ケムケム層(モロッコ)・バハリヤ層(エジプト)
特徴
カルカロドントサウルスは全長約12m、体重約5〜7トンと推定され、知られている獣脚類のなかでも最大級である。大きな頭骨は三角形の鼻先をもち、骨のくぼみや穴が大きく広がって軽くなっていたが、そのぶんティラノサウルス類の頭骨よりもろかったとされる。
あごには鋭く後ろに曲がり、縁がのこぎり状になった歯が並ぶ。この歯がホホジロザメの歯によく似ていることが名前の由来である。かむ力はほかの大型獣脚類と比べて比較的弱かったとする研究がある。骨格は全体が知られていないが、前肢は小さく、後肢は力強く、長い尾で体のバランスをとっていたと考えられている。
発見と命名
最初の化石はアルジェリアで見つかった2本の歯で、1925年にフランスのシャルル・デペレとジュスタン・サヴォルナンがメガロサウルスの一種として記載した。この歯は現在行方が分かっていない。
一方、エジプトのバハリヤ層では1914年に部分的な骨格が見つかり、ドイツのエルンスト・シュトローマーが1931年に新しい属カルカロドントサウルスを設けた。属名は「サメの歯のトカゲ」を意味する。この骨格は第二次世界大戦中に失われ、2025年には古い写真をもとに別の属タメリラプトルとして再記載された。1995年にモロッコのケムケム層で見つかった大きな頭骨は、2007年に種の基準となる標本(ネオタイプ)として提案された。
分類と研究
カルカロドントサウルス科の名前のもとになった属で、南アメリカのギガノトサウルス、マプサウルス、ティラノティタンなどと近縁とされる。1996年のポール・セレノによる化石の記載をきっかけに、大陸をまたいで広がるカルカロドントサウルス科のまとまりが認識されるようになった。
2007年にはニジェールの化石から第2の種カルカロドントサウルス・イグイデンシスが命名されたが、別の属に入る可能性も指摘されている。同じ時代の北アフリカにはスピノサウルスやデルタドロメウスなどの大型獣脚類もおり、マングローブ林や湿地が広がっていたとされる。
見られる博物館
- イジコ南アフリカ博物館南アフリカ ケープタウン ・ 入口の頭骨
展示された特別展
- 福井県×タカシマヤ 発掘 恐竜王国展2024年7月17日〜2024年7月29日 ・ 新宿高島屋 11階催会場 ・ 大阪会場で展示
- 特別展「スピノサウルス ― 白亜紀の失われた巨人」2014年9月12日〜2015年4月12日 ・ ナショナル ジオグラフィック博物館 ・ 頭骨の展示
同じ獣脚類の恐竜
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(モロッコ・エジプト・ニジェール)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。