ENCYCLOPEDIA ・ 竜脚形類
カマラサウルス
Camarasaurus ・ 1877年命名
首の椎骨に大きな空洞があり、属名は「空洞のあるトカゲ」を意味する。高さ2〜5mほどの針葉樹やイチョウの葉を食べていたとされる。
- 分類
- 竜脚形類 ・ カマラサウルス科
- 時代
- ジュラ紀後期(約1.55億〜1.43億年前)
- 全長
- 約15m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
モリソン層(アメリカ西部)
特徴
カマラサウルスはずんぐりした竜脚類で、胸郭が体に比べて幅広い。頭骨はほかの竜脚類より大きくがっしりしており、強いあごで大きな力でかむことができたと考えられている。歯は前に傾いたスプーン形で、上あごの片側に13〜14本、下あごの片側に13本並び、すばやく生え替わった。
餌はえり好みして、地上2〜5mほどの高さで植物を食べていたとされる。標本には胚と考えられるものから約40歳に達したとみられる個体まであり、恐竜の個体の年齢としては最も高い報告の一つである。かみ跡や関節炎など、けがや病気の跡が残る標本もある。モリソン盆地の乾季を避けて季節ごとに移動していた可能性も指摘されている。
発見と命名
カマラサウルスは、エドワード・ドリンカー・コープとオスニエル・チャールズ・マーシュが競った「化石戦争」の時代に見つかった。1877年、コロラド州ガーデンパークで地元の教師オラメル・W・ルーカスが掘り出した椎骨をもとに、コープが同年カマラサウルス・スプレムスと命名した。名前はギリシャ語で「空洞のあるトカゲ」を意味し、首と背中の椎骨にある空洞にちなむ。
同じころマーシュはワイオミング州コモ・ブラフの化石からモロサウルスを命名したが、のちにカマラサウルスと同じ属とされた。1909年以降は現在のダイナソー国定公園にあたるカーネギー採石場からほぼ完全な骨格が複数見つかり、1919〜1920年に掘り出された幼体の骨格は竜脚類で最も完全なものの一つとされる。一部の標本は今も採石場の岩壁に残されている。
分類と研究
モリソン層からは530を超える標本が見つかっており、同層で最も数の多い恐竜で、最もよく分かっている竜脚類の一つである。一般にスプレムス、グランディス、レントゥス、レウィシの4種が認められ、最も多いレントゥスの全長は約15m、スプレムスはそれよりかなり大きかった。
マクロナリア類に入り、テウエルチェサウルスなどとともにカマラサウルス科にまとめる研究者もいる。1879年ごろに描かれた実物大の骨格図は知られている最も古い竜脚類の復元で、当時は頭骨がよく分かっていなかったため、肉食を思わせる鋭い歯が描かれていた。
見られる博物館
- 福井県立恐竜博物館日本 福井県勝山市 ・ 米国産実物を含む全身骨格
- 国立科学博物館日本 東京都台東区 ・ 全身骨格と実物上顎
- 北九州市立いのちのたび博物館日本 福岡県北九州市八幡東区 ・ 全身骨格
- 群馬県立自然史博物館日本 群馬県富岡市 ・ 実物化石を含む全身骨格
- 長崎市恐竜博物館日本 長崎県長崎市 ・ 全身骨格
- スミソニアン国立自然史博物館アメリカ ワシントンD.C. ・ Deep Timeの全身骨格
- ロイヤル・ティレル古生物学博物館カナダ アルバータ州ドラムヘラー ・ 恐竜ホールの骨格
- ダイナソー国定公園 採掘場展示館アメリカ ユタ州ジェンセン ・ 骨の壁の化石
- ワイオミング恐竜センターアメリカ ワイオミング州サーモポリス ・ 敷地で発掘された約9割の骨格
- ナチュラリス生物多様性センターオランダ ライデン ・ 立ち上がる姿の骨格
- アストゥリアス・ジュラ紀博物館(MUJA)スペイン アストゥリアス州コルンガ ・ 死後の姿で展示
展示された特別展
- 巨大恐竜展20242024年7月13日〜2024年9月14日 ・ パシフィコ横浜 ・ 竜脚類
- オダイバ恐竜博覧会20242024年3月20日〜2024年5月6日 ・ フジテレビ本社屋 ・ 全身骨格
- 恐竜博20162016年3月8日〜2016年6月12日 ・ 国立科学博物館 ・ 亜成体の全身骨格
- 特別展「世界最大の恐竜たち」2011年4月16日〜2012年1月2日 ・ アメリカ自然史博物館 ・ 長さ約1.8mの大腿骨
この恐竜が登場する本
- メガ恐竜展2017 巨大化の謎にせまるマーティン・サンダー(総合監修・執筆)、川端清司・田中嘉寛・林昭次(監修・執筆) ・ 図録アーカイブ
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。