ENCYCLOPEDIA ・ 剣竜類
ステゴサウルス
Stegosaurus ・ 1877年命名
背中に並ぶ凧形の骨板と、尾の先のスパイクが特徴の剣竜である。主に米国西部のモリソン層から産出し、ポルトガルからも報告がある。
- 分類
- 剣竜類 ・ ステゴサウルス科
- 時代
- ジュラ紀後期(約1.55億〜1.45億年前)
- 全長
- 約6.5〜7m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ、ポルトガル
モリソン層(コロラド州、ワイオミング州、ユタ州)
特徴
ステゴサウルスは、丸く盛り上がった背中に凧形の骨板が2列に立ち並び、尾の先近くに長い棘が2対横向きに伸びる四足歩行の植物食恐竜である。前あしは短く後ろあしは長く、尾を高く上げていた。全長はステノプス(S. stenops)で約6.5m、ウングラトゥス(S. ungulatus)で約7mとされるが、大きな標本ではさらに長いとする推定もあり、幅がある。
骨板は17〜22枚あり、骨格に直接つながらず皮膚から生える骨質のうろこが大きく変化したものである。最大のものは腰の上にあった。首は短く頭は小さく、脳を入れる部分は犬ほどの大きさしかない。このため低い茂みや灌木を食べていたと考えられている。
発見と命名
ステゴサウルスは「化石戦争」の時代に、コロラド州モリソンの北でアーサー・レイクスらが見つけた骨をもとに、1877年にオスニエル・チャールズ・マーシュが命名した。マーシュは当初、骨板が屋根瓦のように背中に平たく重なっていると考え、「屋根のトカゲ」と名付けた。
最初の種アルマトゥス(S. armatus)のタイプ標本は断片的で区別がつかないとされ、国際動物命名規約委員会はよく知られたステノプスをタイプ種に置き換えた。1885〜1886年にはコロラド州ガーデンパークで、完全な頭骨と骨板が並んだままのほぼ完全な骨格が見つかり、体の姿の理解が大きく進んだ。80体を超える個体の化石が知られ、1982年にはコロラド州の州の化石に選ばれている。
分類と研究
アメリカ西部のモリソン層上部の種で、広く認められているのはステノプス、ウングラトゥス、スルカトゥスの3種である。2008年にはヘスペロサウルスなどをステゴサウルス属に含める提案も出されたが、一般には別の属として扱われている。ポルトガルからも化石が報告されている。
骨板の並び方は1列、対になった2列などいくつもの復元が試みられ、関節したままの化石から、現在は互い違いの2列とする見方が広く受け入れられている。尾の棘は捕食者から身を守るため、骨板はおもに誇示、次いで体温調節に使われたと一般に考えられている。同じ時代にはアパトサウルス、ディプロドクス、カマラサウルスや、ステゴサウルスを襲った可能性のあるアロサウルスがいた。
見られる博物館
- 国立科学博物館日本 東京都台東区 ・ 実物化石を含む全身骨格
- 北九州市立いのちのたび博物館日本 福岡県北九州市八幡東区 ・ 全身骨格
- 大阪市立自然史博物館日本 大阪府大阪市東住吉区 ・ 全身骨格
- 御船町恐竜博物館日本 熊本県上益城郡御船町 ・ 全身骨格
- 豊橋市自然史博物館日本 愛知県豊橋市 ・ 全身骨格
- 長崎市恐竜博物館日本 長崎県長崎市 ・ 全身骨格
- 岡山理科大学恐竜学博物館日本 岡山県岡山市北区 ・ 皮骨板
- 岐阜県博物館日本 岐阜県関市 ・ 全身骨格
- 愛媛県総合科学博物館日本 愛媛県新居浜市 ・ 複製全身骨格
- アメリカ自然史博物館アメリカ ニューヨーク州ニューヨーク ・ 鳥盤類ホール
- スミソニアン国立自然史博物館アメリカ ワシントンD.C. ・ Deep Timeの全身骨格
- フィールド自然史博物館アメリカ イリノイ州シカゴ ・ Evolving Planet
- ロサンゼルス郡立自然史博物館アメリカ カリフォルニア州ロサンゼルス ・ アロサウルスと組んだ展示
- デンバー自然科学博物館アメリカ コロラド州デンバー ・ Prehistoric Journeyの骨格
- ダイナソー国定公園 採掘場展示館アメリカ ユタ州ジェンセン ・ 骨の壁の化石
- ヒューストン自然科学博物館アメリカ テキサス州ヒューストン ・ 骨格展示
- イェール大学ピーボディ自然史博物館アメリカ コネチカット州ニューヘイブン ・ 尾のスパイクを4本減らし再組立
- ロンドン自然史博物館イギリス ロンドン(サウス・ケンジントン) ・ アース・ホールの骨格「ソフィー」
- ナチュラリス生物多様性センターオランダ ライデン ・ 全身の複製
- ディノポリス(テルエル)スペイン アラゴン州テルエル ・ 複製骨格
展示された特別展
- 開館30周年記念企画展「北米ジュラ紀の恐竜たち」2026年7月18日〜2026年12月6日 ・ 群馬県立自然史博物館 ・ ジュラ紀後期の北米の剣竜類
- 恐竜展20212021年7月10日〜2021年9月5日 ・ Gallery AaMo(東京ドームシティ) ・ 米国産ジュラ紀
この恐竜が登場する本
- 講談社の動く図鑑MOVE はじめてのずかん きょうりゅう小林快次(監修)、瀧靖之(総監修) ・ 図鑑
- 小学館の図鑑NEO〔新版〕恐竜 DVDつき ・ 図鑑
- ほねほねザウルス ティラノ・ベビーのぼうけんぐるーぷ・アンモナイツ(作・絵)、カバヤ食品(原案・監修) ・ 読み物
- 古生物のサイズが実感できる! リアルサイズ古生物図鑑 中生代編土屋健(著)、群馬県立自然史博物館(監修) ・ 図鑑
- グレゴリー・ポール恐竜事典 原著第2版グレゴリー・S・ポール(著)、東洋一・今井拓哉(監訳) ・ 翻訳書
- 自然科学ハンドブック 恐竜・古生物図鑑ヘイゼル・リチャードソン(著)、グレゴリー・F・ファンストン(監修)、田中康平(監訳)、喜多直子(訳) ・ 翻訳書
- 手のひら図鑑3 恐竜マイケル・J・ベントン(監修)、伊藤伸子(訳) ・ 翻訳書
- 改訂版 恐竜と古代の生き物図鑑ジョン・ウッドワード(著)、ダレン・ナイシュ(監修)、田中康平(監訳)、喜多直子(訳) ・ 翻訳書
- 大英自然史博物館の恐竜化石ポール・M・バレット(著)、真鍋真(監修)、倉橋俊介(訳) ・ 翻訳書
- きみがまだ知らないステゴサウルスベン・ギャロッド(著)、真鍋真(監修)、矢能千秋(訳) ・ 翻訳書
- 北米ジュラ紀の恐竜たち 開館30周年記念企画展(第74回)群馬県立自然史博物館(編) ・ 図録アーカイブ
- メガ恐竜展2017 巨大化の謎にせまるマーティン・サンダー(総合監修・執筆)、川端清司・田中嘉寛・林昭次(監修・執筆) ・ 図録アーカイブ
この恐竜が登場する作品
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク映画 ・ 1997
- ウォーキング with ダイナソー(BBCオリジナル・シリーズ)ドキュメンタリー ・ 1999
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関係するニュース
- ディプロドクス、北米以外で初めて確認 スペイン・テルエル県2026-09-14 ・ 新種・発見
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。