ENCYCLOPEDIA ・ 竜脚形類
アンフィコエリアス
Amphicoelias ・ 1877年命名
コープが記載したディプロドクス類だが、ホロタイプの構成が不確かで分類上の位置は議論が続く疑問の多い属である。かつて「史上最大」と言われた別種A. fragillimusは、2018年にマラアプニサウルスとして別属に移された。
- 分類
- 竜脚形類 ・ ディプロドクス上科
- 時代
- ジュラ紀後期(約1.52億〜1.5億年前)
- 全長
- 約18m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
モリソン層(コロラド州)
特徴
アンフィコエリアスは、近縁のディプロドクスによく似た竜脚類である。後ろあしの大腿骨は細長く、断面が丸いのが特徴で、前あしはディプロドクスより体に対して長かったとされる。大腿骨の丸い断面はかつてこの属だけの特徴と考えられたが、のちにディプロドクスの一部の標本にも見つかった。
大きさについては、グレゴリー・S・ポールがはじめディプロドクスと同じ程度の約25mと見積もったが、のちに全長約18m、体重約15トンと改めている。属名はギリシャ語で「両側がくぼんだ」という意味で、背骨(椎骨)の椎体の前後両面がくぼんでいることに由来する。
発見と命名
1877年、アメリカ・コロラド州キャニオンシティ近くで、オラメル・ウィリアム・ルーカスらが多くの化石を掘り出した。そのうち背骨・恥骨・大腿骨を含む標本はルーカスの義兄弟アーロン・リプリーが見つけたもので、エドワード・ドリンカー・コープに送られ、同じ1877年にアンフィコエリアス・アルトゥス(Amphicoelias altus)と名付けられた。
標本はのちにアメリカ自然史博物館に売却された。1921年にヘンリー・フェアフィールド・オズボーンとチャールズ・ムックが、近くで見つかった歯や肩・前あしの骨も同じ個体のものとして加えたが、2015年のエマヌエル・チョップらの研究では、その一部は除かれている。どの骨がこの属に含まれるのかは今もはっきりしない。
分類と研究
コープは同じ論文で別種ラトゥス(A. latus)も名付けたが、これはのちにカマラサウルスのものとされた。1878年に名付けられた種フラギリムス(A. fragillimus)は、巨大な背骨1個だけにもとづくもので、その化石は失われている。図から復元した大きさをもとに全長40〜60mとする推定もあったが、記録の誤りを指摘する意見もあり、2018年にケネス・カーペンターがこれを別属マラアプニサウルスとして、レッバキサウルス科に移した。
2010年には、ワイオミング州の個人コレクションの標本をもとに、モリソン層のディプロドクス科の多くをこの属の成長段階や雌雄の違いとみなす原稿が出回ったが、正式な論文ではなく、筆頭著者自身が否定している。ディプロドクス上科のなかでの細かな位置は、標本の構成が不確かなこともあって議論が続いている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 特別展「世界最大の恐竜たち」2011年4月16日〜2012年1月2日 ・ アメリカ自然史博物館 ・ 失われた化石を針金で輪郭表示
同じ竜脚形類の恐竜
同じジュラ紀後期の恐竜
同じ国(アメリカ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。