ENCYCLOPEDIA ・ 竜脚形類
エオラプトル
Eoraptor ・ 1993年命名
最古級の恐竜の一つで、かつては獣脚類とされたが2013年の再記載以降は基盤的な竜脚形類とみなされている。形の異なる歯から雑食と考えられる。
- 分類
- 竜脚形類
- 時代
- 三畳紀後期(約2.31億〜2.28億年前)
- 全長
- 約1.2〜1.3m
- 食性
- 雑食
- 発見地
- アルゼンチン
イスチグアラスト層(月の谷)
特徴
エオラプトルは全長約1.2〜1.3m、体重10kgほどかそれ以下の小型で軽いつくりの恐竜である。後ろ足で立って走り、前肢は後肢の半分ほどの長さしかなかった。脚の骨が長いことから、すばやく走れたと考えられている。
手には5本の指があり、長い3本の指には大きな爪があった。上あごの前の部分と後ろの部分の境に切れ込みがある。あごの前のほうには木の葉形の歯、後ろには曲がった歯があるなど、いくつかの形の歯をもっていたことから、雑食だったと考えられている。
発見と命名
化石は1991年、アルゼンチンのサン・フアン大学のリカルド・マルティネスとポール・セレノらが、イスチグアラスト層で見つけた。ほぼ完全で保存のよい骨格のほか、断片的な標本もいくつか知られている。
1993年、セレノらがエオラプトル・ルネンシス(Eoraptor lunensis)と命名した。属名はギリシア語の「夜明け」とラテン語の「略奪者」を組み合わせたもので、原始的な姿と、肉食と考えられた性質やものをつかむ手にちなむ。種小名は産地の「月の谷」(バジェ・デ・ラ・ルナ)に由来する。
分類と研究
知られている恐竜のなかでも最も古いものの一つで、後の時代の大きなグループに見られる特殊な特徴をもたない。記載当初は最も古い獣脚類と考えられ、2011年にもその見方を支持する研究が出された。
一方、2011年のマルティネスらの研究以降、基盤的な竜脚形類とする結果が相次ぎ、2013年のセレノらによる再記載でも竜脚形類とされた。2017年には獣脚類の最も基盤的な位置に置く解析も出ているが、近年の解析では竜脚形類の最も初期のなかまの一つとされることが多い。
見られる博物館
- 福井県立恐竜博物館日本 福井県勝山市 ・ 全身骨格
- 御船町恐竜博物館日本 熊本県上益城郡御船町 ・ 全身骨格
- 豊橋市自然史博物館日本 愛知県豊橋市 ・ 全身骨格
- 長崎市恐竜博物館日本 長崎県長崎市 ・ 全身骨格
- 天草市立御所浦恐竜の島博物館日本 熊本県天草市 ・ 全身骨格
- 宮崎県総合博物館日本 宮崎県宮崎市 ・ 複製全身骨格
- アルゼンチン自然科学博物館アルゼンチン ブエノスアイレス ・ 復元骨格
展示された特別展
- 恐竜展20212021年7月10日〜2021年9月5日 ・ Gallery AaMo(東京ドームシティ) ・ アルゼンチン産三畳紀の恐竜
- 特別展「究極の恐竜たち ― ゴンドワナの巨人」2012年6月23日〜2013年3月17日 ・ ロイヤル・オンタリオ博物館 ・ 巡回先で紹介された初期恐竜
この恐竜が登場する本
- ビジュアル 恐竜大図鑑 [年代別]古生物の全生態ダレン・ナッシュ(著) ・ 翻訳書
- 地球最古の恐竜展 [公式カタログ]小林快次(監修・執筆)、サンファン国立大学自然科学博物館(学術協力) ・ 図録アーカイブ
同じ竜脚形類の恐竜
同じ三畳紀後期の恐竜
同じ国(アルゼンチン)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。