ENCYCLOPEDIA ・ 竜脚形類
バグアリア
Bagualia ・ 2020年命名
約1億7900万年前の地層から見つかった、確実なものとしては最古の真竜脚類である。厚いエナメル質のスプーン状の歯をもち、硬い針葉樹の葉を食べるのに適していたと考えられている。
- 分類
- 竜脚形類 ・ 真竜脚類
- 時代
- ジュラ紀前期(約1.79億年前)
- 全長
- 不明
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アルゼンチン
カニャドン・アスファルト層(チュブ州)
特徴
バグアリアは首・背中・尾の骨、肢と帯の骨、頭骨と歯の一部など、少なくとも3個体分の骨で知られる竜脚類である。歯はスプーン形で、表面にしわの多いエナメル質が厚く覆う。エナメル質は他の絶滅した植物食動物の約7倍の厚さがあり、奥の歯ほど厚い。
頭骨は背が高く顎が頑丈で、下顎の歯骨は真竜脚類に特徴的なU字形に並ぶ。上腕骨はまっすぐで、前肢の骨の比率などから、体重を支えて四足で歩く体への移り変わりを示すとされる。模式標本は首の骨の特徴から、まだ成長しきっていない亜成体だったと考えられている。
発見と命名
化石はアルゼンチン・チュブ州のセロ・コンドルから約4.3km離れたバグアル峡谷で、エヒディオ・フェルグリオ古生物学博物館が2007年と2009年の調査で発掘した。地層はカニャドン・アスファルト層で、湖の底にたまった有機物の多い泥岩から見つかった。この層は約1億7900万年前のものと年代が測られている。
2020年に模式種バグアリア・アルバが記載された。属名は峡谷の名にちなみ、スペイン語で「野生の馬」を意味する「バグアル」に由来する。種小名アルバはスペイン語で「夜明け」を意味し、竜脚類の歴史の早い時期に現れたことを表す。
分類と研究
確実なものとしては最古の真竜脚類とされ、化石がよくそろっているため、このなかまの初期の進化を知るうえで重要である。2020年以降の系統解析では、パタゴサウルスやスピノフォロサウルス、ネブラサウルスと近い関係にあるとされている。
ジュラ紀前期には南半球の火山活動で気候が大きく変わり、多くの原始的な竜脚形類が姿を消した。バグアリアは新たに広がった硬い針葉樹の葉を厚い歯で切り取って食べることで、この変化を乗り切ったと考えられている。記載者は、この時期の温暖化の後に真竜脚類が原始的な竜脚形類に取って代わった証拠とみている。パタゴサウルスとは歯の形やエナメル質の厚さの分布が異なり、食べる植物を分け合っていた可能性がある。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。