ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
サウロロフス
Saurolophus ・ 1912年命名
後頭部へ斜めに突き出す棘状のとさかを持つカモノハシ竜である。北米とアジアの両方から化石が見つかる数少ない恐竜の一つである。
- 分類
- 鳥脚類 ・ ハドロサウルス科(サウロロフス亜科)
- 時代
- 白亜紀後期(約7150万〜6600万年前)
- 全長
- 約8.5m(アジアの種は約12〜13m)
- 食性
- 植物食
- 発見地
- カナダ、モンゴル
ホースシューキャニオン層(アルバータ州)・ネメグト層(モンゴル)
特徴
サウロロフスは、白亜紀後期の北アメリカとアジアにいた大型のハドロサウルス科(カモノハシ竜)である。いちばんの特徴は、目の上から後ろ上方へ約45度の角度で突き出す長い棘のようなとさかで、主に鼻の骨でできている。とさかは先端だけが中実で、内部には空洞があったとする見方もある。とさかは幼い個体にもあるが小さく、成長とともに伸びた。
北アメリカのオスボルニ種は全長約8.2〜8.5m、体重約3トン、頭骨の長さ約1mである。モンゴルのアングスティロストリス種はより大きく、全長約12〜13m、体重最大約11トンと推定されている。二足でも四足でも歩くことができる植物食の恐竜であった。
発見と命名
1911年、バーナム・ブラウンがカナダ・アルバータ州のレッドディア川沿い、ホースシューキャニオン層でほぼ完全な骨格を見つけた。これはカナダで初めて見つかったほぼ完全な恐竜の骨格で、現在はアメリカ自然史博物館に展示されている。ブラウンは1912年に模式種サウロロフス・オスボルニ(Saurolophus osborni)として記載した。属名は「とかげのとさか」を意味する。
1946〜1949年のソ連とモンゴルの合同調査では、モンゴルのネメグト層から大型の骨格が見つかり、アナトリー・ロジェストヴェンスキーがアングスティロストリス種(S. angustirostris)とした。さまざまな成長段階の骨格が少なくとも15体知られ、アジアで最も化石の多いハドロサウルス類となっている。プロサウロロフスやパラサウロロフスの名前は、この属を基準に付けられた。
分類と研究
複数の大陸から見つかっている数少ない恐竜の属の一つである。有効な種は2つで、モンゴルの種は頭骨が約20%長く、吻の先がより上を向いている。皮膚の跡からは、モンゴルの種には背中と尾の中心線に沿って長方形のうろこの列があり、尾の側面のうろこが縦に並んでいたことが分かっており、生きていたときは縞模様だった可能性がある。北アメリカの種では同じ部分のうろこが放射状に並び、まだら模様だった可能性がある。
モンゴルの種は2011年のフィル・R・ベルらの再評価まで十分に記載されていなかった。カリフォルニア州で見つかった骨格を第3の種とする研究もあったが、2014年に別属アウグスティノロフスとされている。
見られる博物館
- 京都市青少年科学センター日本 京都府京都市伏見区 ・ 全身骨格
- HOKUSHU仙台市科学館日本 宮城県仙台市青葉区 ・ 頭骨と体の一部
- モンゴル恐竜中央博物館モンゴル ウランバートル ・ 全身骨格
この恐竜が登場する本
- 大恐竜展 ゴビ砂漠の驚異 Amazing dinosaurs of the Gobi Desert国立科学博物館、読売新聞社(編) ・ 図録アーカイブ
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。