ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
ウネンラギア
Unenlagia ・ 1997年命名
アルゼンチンで見つかった鳥に近い獣脚類で、名前はマプチェ語で「半分鳥」を意味する。腸骨が始祖鳥によく似ており、鳥類の起源を考えるうえで注目されてきた。
- 分類
- 獣脚類 ・ ウネンラギア科
- 時代
- 白亜紀後期(約9000万〜8800万年前)
- 全長
- 約2〜3.5m(推定に幅)
- 食性
- 肉食
- 発見地
- アルゼンチン
ポルテスエロ層(ネウケン州)
特徴
ウネンラギアは、白亜紀後期の南アメリカにいた鳥に近い獣脚類である。体長の推定は研究によって大きく異なる。よく分かっているのは脚の長さだけで、それを脚の短いドロマエオサウルス科の比率で考えるか、脚の長い原始的な鳥類の比率で考えるかで結果が変わるためで、全長約2mから約3.5mまでの推定がある。
記載者のフェルナンド・ノバスとパブロ・プエルタは、腰の骨、とくに腸骨の形が初期の鳥類である始祖鳥(アーケオプテリクス)によく似ていると指摘した。頭骨は見つかっておらず、かつては吻の短いドロマエオサウルス類のような頭で描かれたが、のちに見つかった近縁のブイトレラプトルなどにならって細長い頭で復元されるようになった。
発見と命名
1996年、アルゼンチン・ネウケン州のシエラ・デル・ポルテスエロで獣脚類の骨格が見つかった。1997年、ノバスとプエルタがウネンラギア・コマウエンシス(Unenlagia comahuensis)と命名した。属名はマプチェ語の「鳥」と「半分」からなり、鳥とより原始的な獣脚類をつなぐ動物と考えられたことにちなむ。種小名は発見地のコマウエ地方に由来する。
模式標本はポルテスエロ層から見つかった頭骨のない部分骨格で、椎骨、仙骨、肋骨、肩甲骨、上腕骨、骨盤の一部、大腿骨、脛骨などを含む。2002年にはバレアレス湖の近くで別の骨格が見つかり、2004年に第2の種パイネミリ(U. paynemili)が名付けられた。
分類と研究
最初の記載では鳥類に最も近いなかまとされたが、1999年にはドロマエオサウルス科のなかの、南半球のとても鳥に似たグループであるウネンラギア亜科に含める考えが示された。2011年には、ウネンラギア類を鳥類(アヴィアラエ)の中に置く研究も出されており、位置付けは説が分かれる。同じアルゼンチンのネウケンラプトルをこの属と同じものとみなす研究者もいる。
肩の骨は当初、羽ばたきに適した位置にあったと解釈されたが、2002年に肩甲骨は他の獣脚類と同じく胸郭の側面にあった可能性が高いとする反論が出された。南アメリカの研究者はこれに納得しておらず、議論が続いている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 日本初上陸 大恐竜展 ―知られざる南半球の支配者―2009年3月14日〜2009年6月21日 ・ 国立科学博物館 ・ 南米産の獣脚類
同じ獣脚類の恐竜
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(アルゼンチン)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。