ENCYCLOPEDIA ・ 剣竜類
ヘスペロサウルス
Hesperosaurus ・ 2001年命名
ステゴサウルスに近縁な剣竜類で、記載時点では北米最古の剣竜類だった。骨板を覆っていた角質の鞘の痕跡が初めて確認された標本で知られる。
- 分類
- 剣竜類 ・ ステゴサウルス科
- 時代
- ジュラ紀後期(約1.56億〜1.55億年前)
- 全長
- 約6.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
モリソン層(ワイオミング州)
特徴
ヘスペロサウルスは、背中に立った骨板と尾の棘で身を守る四足歩行の植物食恐竜、ステゴサウルス科のなかまである。ステゴサウルスに近く、背中に2列(互い違いだった可能性がある)の骨板、尾の先に4本の棘をもつ点も似ている。全長は約6.5m、体重は約3.5トンと推定され、大きな個体では5トンに達したともされる。
ステゴサウルスと比べると、背中の骨板は高さより前後の長さの方が大きく、頭骨はより高さがあった可能性がある。2008年の研究では、背中の椎骨が11個であること、4番目の仙椎が仙骨と癒合していないこと、骨板が前後に長いことが固有の特徴として挙げられている。
発見と命名
1985年、化石ハンターのパトリック・マクシェリーがワイオミング州ジョンソン郡の牧場で剣竜の骨を見つけた。硬い岩からの取り出しにはロナルド・G・ミョスらが協力し、当初はステゴサウルスと考えられたが、クリーニングを担当したクリフォード・マイルズが新種と気づいた。
2001年、ケネス・カーペンターらがヘスペロサウルス・ミョシ(Hesperosaurus mjosi)と命名した。属名はギリシャ語の「西の」と「トカゲ」を合わせたもので、アメリカ西部で見つかったことにちなむ。種小名は発掘と標本作りに尽力したミョスへの献名である。タイプ標本はモリソン層の下部から出たもので、記載当時は北アメリカで最も古い剣竜だった。標本は岡山の林原自然科学博物館が入手し、同館の閉館後の2015年に福井県立恐竜博物館に移された。
分類と研究
1995年以降、ワイオミング州のハウ・スティーブンス採石場からも「モーリッツ」「ヴィクトリア」「リリー」と呼ばれる骨格が見つかり、のちにヘスペロサウルスとされた。このうちヴィクトリアには皮膚と角質の跡が残り、剣竜の骨板をおおっていた角質のさやの跡が初めて確認された。2015年にはモンタナ州で少なくとも5体がまとまって見つかったと報告されている。
カーペンターは当初、原始的な剣竜と考えたが、2008年の系統解析ではステゴサウルスに近い進んだなかまとされ、ステゴサウルス属の一種とする提案も出された。これに対しカーペンターらは別の属とすべきだと反論し、2017年の研究でも独立した属と認められている。属の扱いは研究者の考え方によって分かれてきた。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 恐竜博20112011年7月2日〜2011年10月2日 ・ 国立科学博物館 ・ ジュラ紀コーナーの剣竜類
この恐竜が登場する本
- 恐竜博2011 The dinosaur expo 2011真鍋真(監修)、朝日新聞社(編) ・ 図録アーカイブ
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同じジュラ紀後期の恐竜
同じ国(アメリカ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。