ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
デイノニクス
Deinonychus ・ 1969年命名
後肢の第2趾に大きな鎌状のかぎ爪をもち、獲物を押さえ込むのに使ったと考えられている。鳥脚類テノントサウルスを食べていた証拠がある。
- 分類
- 獣脚類 ・ ドロマエオサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.15億〜9800万年前)
- 全長
- 最大約3.4m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- アメリカ
クローバリー層(モンタナ州・ワイオミング州)
特徴
デイノニクスはドロマエオサウルス科の獣脚類で、全長は最大約3.4mになったとされる。最大の特徴は後ろ足の第2指にある大きな鎌形のかぎ爪で、名前もこれにちなんでいる。ジョン・オストロムは、骨の外側をおおっていた角質も含めると爪の長さは120mmを超えたと復元した。
尾の骨には骨化した腱などが並び、尾は硬い「釣り合いおもり」と考えられた。種小名もこれにちなむ。ただし近縁のヴェロキラプトルでは横に大きく曲がった状態の尾が見つかっており、実際には左右にかなり柔軟に曲げられた可能性がある。
発見と命名
最初の化石は1931年、モンタナ州でバーナム・ブラウンがテノントサウルスの骨格の近くで見つけたが、記載はされなかった。1964年8月、イェール大学のジョン・オストロムの調査隊がモンタナ州ブリッジャー近くで骨を見つけ、その後の調査で少なくとも3個体分、1000点以上の骨が集まった。
オストロムは1969年にデイノニクス・アンティロプス(Deinonychus antirrhopus)と命名した。属名は古代ギリシア語で「恐ろしいかぎ爪」を意味する。化石はモンタナ州・ワイオミング州のクローバリー層や、オクラホマ州のアントラーズ層などから見つかっている。
分類と研究
1960年代後半のオストロムの研究は、恐竜を動きの鈍い爬虫類とみる見方を大きく変え、「恐竜ルネサンス」と呼ばれる流れのきっかけとなった。小さな体、水平な姿勢、鎌形の爪などから、活発で身軽な捕食者と考えられたためで、恐竜が恒温動物か変温動物かという議論も引き起こした。
クローバリー層とアントラーズ層の両方で、デイノニクスの化石はテノントサウルスの化石と一緒に見つかることが多く、その周りからはデイノニクスの歯も出ている。テノントサウルスを狩ったか、少なくともその死骸を食べていたと考えられている。群れで暮らしていたのか単独だったのかは議論があり、哺乳類のような群れではないものの、集団で行動していた可能性を示す証拠もある。
見られる博物館
- 国立科学博物館日本 東京都台東区 ・ 全身骨格(レプリカ)
- 北九州市立いのちのたび博物館日本 福岡県北九州市八幡東区 ・ 全身骨格
- 御船町恐竜博物館日本 熊本県上益城郡御船町 ・ 全身骨格
- ミュージアムパーク茨城県自然博物館日本 茨城県坂東市 ・ 全身骨格と復元模型
- 丹波市立たんば恐竜博物館日本 兵庫県丹波市 ・ 全身骨格
- 岐阜県博物館日本 岐阜県関市 ・ 全身骨格
- 岩手県立博物館日本 岩手県盛岡市 ・ 全身骨格
- フィールド自然史博物館アメリカ イリノイ州シカゴ ・ Evolving Planet
- ペロー自然科学博物館アメリカ テキサス州ダラス ・ 鳥類ホールの骨格
- イェール大学ピーボディ自然史博物館アメリカ コネチカット州ニューヘイブン ・ 鳥類起源説を象徴する標本
- メルボルン博物館オーストラリア ビクトリア州メルボルン ・ ダイナソー・ウォーク
展示された特別展
- 特別展「バッドランドの恐竜たち ~北アメリカの1億年~」2024年7月12日〜2024年11月4日 ・ 福井県立恐竜博物館 ・ ドロマエオサウルス類
- 夏季特別展「ジュラシック大恐竜展」2021年7月17日〜2021年9月12日 ・ 東北歴史博物館 ・ 羽毛のロボット
- 恐竜展20212021年7月10日〜2021年9月5日 ・ Gallery AaMo(東京ドームシティ) ・ 復元模型
- 特別展「恐竜博2019」2019年7月13日〜2019年10月14日 ・ 国立科学博物館 ・ 恐竜ルネサンスの起点
この恐竜が登場する本
- 恐竜博2019 The dinosaur expo 2019真鍋真(監修) ・ 図録アーカイブ
この恐竜が登場する作品
- ライフ・オン・アワ・プラネットドキュメンタリー ・ 2023
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同じ白亜紀前期の恐竜
同じ国(アメリカ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。