ENCYCLOPEDIA ・ 鎧竜類
アンキロサウルス
Ankylosaurus ・ 1908年命名
白亜紀末期の北米に生息した大型の鎧竜である。他の鎧竜と異なり鼻孔が前ではなく横を向いており、幅広い口先で低い植物を食べた。
- 分類
- 鎧竜類 ・ アンキロサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7000万〜6600万年前)
- 全長
- 約6〜8m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ、カナダ
ヘルクリーク層(モンタナ州)、ランス層(ワイオミング州)、スコラード層(アルバータ州)
特徴
体は幅が広くがっしりとした四足歩行の鎧竜で、全長は約6〜8mと推定され、知られているアンキロサウルス科のなかで最大級とされる。頭骨は低く幅広い三角形で、頭の後ろには後ろ向きの角、その下には後ろ下向きの角が1対ずつある。
体は皮骨と呼ばれる骨の板に覆われ、首には骨の半輪が並び、尾の先には大きな骨のこぶ(尾のこん棒)がある。頭骨などの骨がくっつき合って丈夫になっており、これが属名の由来である。
ほかの鎧竜と違い、鼻の穴は前ではなく横から下向きに開き、正面からは見えない。口の先はくちばしに覆われ、その奥に木の葉形の小さな歯が並ぶ。
発見と命名
1906年、バーナム・ブラウンが率いるアメリカ自然史博物館の調査隊が、モンタナ州のヘルクリーク層でタイプ標本を見つけた。頭骨の上部、歯、椎骨、30枚以上の皮骨などからなる。ブラウンは1908年に記載し、種名はマグニヴェントリス(magniventris)とした。
属名はギリシャ語で「曲がった・癒合したトカゲ」の意味で、種名はラテン語で「大きな腹」を意味し、胴の幅の広さを表す。1910年にはカナダ・アルバータ州のスコラード層で、完全な頭骨と、この属で唯一の尾のこん棒を含む標本が見つかった。
標本は数体分しかなく、全身骨格は見つかっていない。ブラウンの最初の復元はステゴサウルスに似た姿で、尾のこん棒もなかったが、その後の研究で大きく改められた。
分類と研究
ブラウンはこの恐竜をもとにアンキロサウルス科を設けた。現在は装盾類の鎧竜類に入り、アンキロサウルス亜科のなかではアノドントサウルスやエウオプロケファルスに最も近いとされる。
幅広い口先から、低い植物を選ばずに食べていたと考えられている。シダや低木のほか、果実を食べていた可能性や、地面を掘って根を食べていた可能性も指摘されている。尾のこん棒は捕食者からの防御や、仲間どうしの争いに使われたと考えられている。
生息地ではまれな恐竜だったとみられ、ティラノサウルス、トリケラトプス、エドモントサウルスなどと同じ時代に暮らしていた。
見られる博物館
- モンゴル恐竜中央博物館モンゴル ウランバートル ・ 展示
この恐竜が登場する本
- ポプラディア大図鑑WONDA 恐竜真鍋真(監修) ・ 図鑑
- おまえ うまそうだな宮西達也(作・絵) ・ 絵本・児童書
この恐竜が登場する作品
- ジュラシック・パークIII映画 ・ 2001
- NHKスペシャル 恐竜超世界ドキュメンタリー ・ 2019
- ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプアニメ ・ 2020
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。