ENCYCLOPEDIA ・ 鎧竜類
ボレアロペルタ
Borealopelta ・ 2017年命名
肩から突き出た1対の長いスパイクをもつノドサウルス科の鎧竜である。胃の内容物が残っており、最後の食事の大半はシダ類であった。
- 分類
- 鎧竜類 ・ ノドサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.12億〜1.1億年前)
- 全長
- 約5.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- カナダ
クリアウォーター層ワビスカウ部層(アルバータ州)
特徴
ボレアロペルタは全長約5.5m、体重約1.3トンと推定されるノドサウルス科の鎧竜である。幅の広い胴の背中と側面には小さな皮骨(骨の装甲板)が密に並び、肩からは雄牛の角のような形をした一対の長いトゲが突き出ていた。尾の先にはアンキロサウルス科のようなこぶはなく、まっすぐな尾をもっていた。
基準標本は、皮骨が生きていたときの位置のまま残っているだけでなく、それをおおう角質(ケラチン)の層や皮膚、胃の内容物まで保存されている。皮膚に残る色素の研究から、赤褐色で背中側が濃く腹側が薄い隠蔽色だった可能性が示されている。
発見と命名
化石は2011年3月21日、カナダのアルバータ州フォートマクマレーの北にあるオイルサンドの鉱山で、作業員のショーン・ファンクが掘削中に見つけた。鉱山は陸の動物の化石が見つかったことのない海の地層で、死後に海へ流された死骸が海底に沈み、背中側から埋もれたため、つぶれずに立体的に残ったと考えられている。
標本はロイヤル・ティレル古生物学博物館に運ばれ、技術者マーク・ミッチェルが長い年月をかけて岩を取り除いた。2017年、ケイレブ・ブラウンらがボレアロペルタ・マークミッチェリ(Borealopelta markmitchelli)と命名した。属名は「北の盾」を意味し、種小名はミッチェルの功績をたたえたものである。
分類と研究
ノドサウルス科に分類され、系統解析ではパウパウサウルスやエウロペルタとともに、白亜紀前期アルビアンのノドサウルス類のグループにまとまるとされた。
大きな体にもかかわらず隠蔽色をもっていたことから、捕食者に狙われる立場にあり、背中の装甲はおもに身を守るためのものだったと考えられている。肩のトゲは防御とともに、異性へのアピールや仲間の見分けにも使われた可能性がある。
暮らしと生態
胃の内容物の大部分はシダ類で、食べる植物をよく選んでいたと考えられている。内容物の約6%は炭で、山火事のあとに植物が再び生えてきた場所で食事をしていたと推定されている。シダの成長の具合から、初夏から真夏ごろに食べ、その数時間後に死んだとされる。
見られる博物館
- ロイヤル・ティレル古生物学博物館カナダ アルバータ州ドラムヘラー ・ 保存状態が極めて良い実物化石
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。