ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
ユタラプトル
Utahraptor ・ 1993年命名
既知のドロマエオサウルス科で最大の恐竜である。後肢の第2趾のかぎ爪は長さ約24cmに達した可能性がある。
- 分類
- 獣脚類 ・ ドロマエオサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.39億〜1.35億年前)
- 全長
- 約6〜7m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- アメリカ
シダーマウンテン層(ユタ州)
特徴
ユタラプトルは羽毛をもつ肉食の獣脚類のなかま、ドロマエオサウルス科で知られている中で最大の恐竜である。全長は約6〜7m、体重は500kg前後とされるが、研究によって300kg程度とする推定もあり、幅がある。ほかの近縁種と比べてがっしりした体つきで、太い手足の比率はほかの大型獣脚類に近い。
あごには鋸歯のある小さな歯が並び、後ろあしの第2指にはドロマエオサウルス科に特徴的な大きな鉤爪があった。この爪は長さ約24cmに達した可能性があり、足は強い力で握ることができたとみられる。下あごは頑丈で先が下に曲がり、前の歯は前方に傾いている。近縁種の証拠から、羽毛におおわれていたと考えられている。
発見と命名
最初の化石は1975年にジム・ジェンセンがユタ州モアブ近くで見つけたが、あまり注目されなかった。1991年10月にカール・リモーネが大きな鉤爪を見つけたのをきっかけに、ジェームズ・カークランド、ロバート・ガストン、ドナルド・バージがグランド郡のシダーマウンテン層でさらに骨を掘り出した。
1993年6月、3人がユタラプトル・オストロムメイシ(Utahraptor ostrommaysi)と命名した。カークランドは属名を「ユタの捕食者」と説明したが、ラテン語のラプトルは本来「略奪者」を意味する。種小名は、デイノニクスと鳥類の関係を研究したジョン・オストロムと、研究を助けたクリス・メイズへの献名である。のちに綴りをオストロムメイソルムに改める提案があったが、2019年の研究は元の綴りを使うべきだとしている。
暮らしと生態
グレゴリー・S・ポールによれば、ユタラプトルは特に足が速くはなく、イグアノドン類などの大型の恐竜を待ち伏せて襲ったとされる。がっしりした体と大きな鉤爪は、こうした獲物を狩るのに向いていたと考えられている。
2001年以降に調べられたユタ州東部の約9トンの砂岩の塊からは、成体1体、幼体4体、ふ化して間もない個体を含む少なくとも7体の骨が見つかった。年齢の異なる個体が一緒にいたことから、群れで暮らし、ある程度子の世話をしていた可能性が指摘されている。
分類と研究
ドロマエオサウルス科の中での位置は研究によって異なり、デイノニクスやアキロバトルなどとともにドロマエオサウルス亜科の外側の一群を作るとする解析もある。
見られる博物館
- オックスフォード大学自然史博物館イギリス オックスフォード ・ 部分骨格からの復元
この恐竜が登場する本
- ちば恐竜博 驚異の捕食者たち 令和8年度特別展千葉県立中央博物館、ダブルヘリックス株式会社(編) ・ 図録アーカイブ
この恐竜が登場する作品
- ウォーキング withダイナソーズ(2025年新シリーズ)ドキュメンタリー ・ 2025
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。