DINO PRESS世界の恐竜ニュース

ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類

カウディプテリクス

Caudipteryx ・ 1998年命名

羽軸をもつ明確な正羽を備えた小型の羽毛恐竜で、前肢の羽根は扇状に広がっていた。胃石が見つかっていることから雑食性と考えられ、鳥と恐竜の関係をめぐる議論を大きく進めた。

分類
獣脚類 ・ カウディプテリクス科(オヴィラプトロサウルス類)
時代
白亜紀前期(約1.25億年前)
全長
約0.7〜0.9m
食性
雑食
発見地
中国
義県層(遼寧省)

特徴

全長約0.7〜0.9m、体重約5kgと推定される小型の獣脚類で、がっしりした胴と長い脚をもち、速く走れたと考えられている。頭骨は短く箱形で、くちばしのような吻の先、上顎の前部にだけ細い歯が少し残る。肋骨の鉤状突起や、短く先端の硬い尾など、鳥に似た特徴が多い。

手には羽軸と羽弁をもつ長さ15〜20cmの左右対称な羽根が、第2指に沿って扇状に並んでいた。尾の先にも羽根の扇があり、タイプ種の体は黒い羽毛に覆われ、尾羽には縞模様が残っている。羽根が左右対称であることなどから飛ぶことはできず、祖先は飛べたが二次的に飛ばなくなったとする研究もある。

発見と命名

1997年、中国遼寧省の四合屯で、義県層からよく保存された骨格が複数見つかった。1998年にタイプ種カウディプテリクス・ゾウイが記載され、属名は「尾の羽根」を意味する。種小名は科学界を支えた当時の副首相、鄒家華にちなむ。

2000年には四合屯から約3km離れた地点の頭骨のない骨格をもとに、董枝明にちなむ2つ目の種カウディプテリクス・ドンギが記載された。同じ年にはほぼ完全な頭骨をもつ標本も報告され、2021年には軟骨の細胞が残るとされる標本も記載されている。

分類と研究

多くの系統解析では、オヴィラプトロサウルス類の原始的な仲間とされ、より原始的なのはインキシヴォサウルスだけである。一方で、オヴィラプトロサウルス類全体を鳥類の中に入れる解析や、カウディプテリクスを恐竜ではなく飛べない鳥とみる研究者もおり、説が分かれる。

鳥のものと同じはっきりした正羽を、鳥ではない獣脚類がもつことを示した例として、記載当時は鳥が恐竜から進化したことの最も分かりやすい証拠とされた。少なくとも2体の腹部に砂嚢の位置で胃石が残っており、雑食だったと考えられている。

見られる博物館

同じ獣脚類の恐竜

ヘレラサウルスプティコテラテスコエロフィシスディロフォサウルスクリオロフォサウルスピアトニツキサウルスモノロフォサウルスクルキシケイロス

同じ白亜紀前期の恐竜

ガストニア ヒプシロフォドン ジエン プロア フォスケイア プロバクトロサウルス ヌロサウルス エウロペルタ

同じ国(中国)で見つかった恐竜

ジエン プロバクトロサウルス ヌロサウルス グアンロン エオピナコサウルス タルボサウルス チンタオサウルス トゥオジャンゴサウルス

出典

  1. en.wikipedia.org/wiki/Caudipteryx

数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。