ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
テリジノサウルス
Therizinosaurus ・ 1954年命名
前肢の末節骨は50cmを超え、陸上動物で最長のかぎ爪として知られる。高い位置の葉を食べる植物食の獣脚類だった。
- 分類
- 獣脚類 ・ テリジノサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7200万〜6800万年前)
- 全長
- 約9〜10m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- モンゴル
ネメグト層(ゴビ砂漠)
特徴
テリジノサウルスは非常に大型のテリジノサウルス科の恐竜で、全長は9〜10m、高さ4〜5m、体重は5トンを超えた可能性がある。ほかのテリジノサウルス科と同じく、動きはゆっくりで、長い首で高いところの葉を食べ、くちばしと幅広い胴をもっていたと考えられている。
前肢はとくに頑丈で、3本の指にはまっすぐに長く伸び、先端だけが大きく曲がった爪の骨があった。その長さは50cmを超え、知られている陸上動物のなかで最も長い。後肢は4本の指がすべて体重を支えており、第1指が小さくなったほかの獣脚類とは異なる。
発見と命名
最初の化石は1948年、旧ソ連科学アカデミーが組織した調査隊が、モンゴル南西部ゴビ砂漠のネメグト層で見つけた3本の大きな爪の骨などである。1954年、ロシアの古生物学者エフゲニー・マレーエフがこれをテリジノサウルス・ケロニフォルミス(Therizinosaurus cheloniformis)と命名した。
属名はギリシア語の「刈る」と「トカゲ」に由来し、巨大な爪にちなむ。マレーエフはこの化石をカメのような大型の爬虫類のものと考えたため、種小名は「カメの形をした」という意味になっている。その後、1960年代から1980年代にかけて前肢や後肢の骨も見つかったが、知られている骨は今も少ない。
分類と研究
完全な標本や近縁種がなかったため、記載後は分類が混乱し、竜脚形類や鳥盤類との中間的な動物とされたこともあった。その後、より完全な近縁種が見つかり、現在では獣脚類のマニラプトル類に入るとされ、多くの解析でテリジノサウルス科に含められている。テリジノサウルス類のなかでも最後の時代に生きた最大のものの一つである。
長い爪は、攻撃や防御よりも植物を引き寄せるのに向いていたと考えられてきた。一方、腕は強い力に耐えられたとする研究もあり、食べ物を集めるほか身を守るためにも使えた可能性がある。同じ地域にはティラノサウルス科のタルボサウルスもおり、テリジノサウルスはそれに匹敵する大きさであった。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
この恐竜が登場する本
- 恐竜学者は止まらない! 読み解け、卵化石ミステリー田中康平 ・ 読み物
この恐竜が登場する作品
- ジュラシック・ワールド/新たなる支配者映画 ・ 2022
- プレヒストリック・プラネットドキュメンタリー ・ 2022
- ジュラシック・ワールド/カオス・セオリーアニメ ・ 2024
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。