ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
ディサロトサウルス
Dysalotosaurus ・ 1919年命名
二足歩行の小型鳥脚類で、群れごと大量死したとみられる多数の化石が知られる。骨にパジェット病に似た変形が見つかり、ウイルス感染の最古級の証拠とされている。
- 分類
- 鳥脚類 ・ ドリオサウルス科
- 時代
- ジュラ紀後期(約1.57億〜1.52億年前)
- 全長
- 約2.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- タンザニア
テンダグル層(リンディ州)
特徴
ディサロトサウルスは、イグアノドン類のなかでも比較的原始的な、小型の鳥脚類である。のちのイグアノドン類に見られる親指の大きなとげはなく、前あしは短く、後ろあしは長くて力強い。長い尾で体の釣り合いをとる二足歩行に適した体で、イグアノドンなどより走るのに向いていたと考えられている。2016年のグレゴリー・S・ポールの推定では、全長約2.5m、体重約80kgである。
脳函のCT画像の研究からは、食事をしていないときは頭をまっすぐ前に向けていたと考えられている。内耳の形からは高い音と低い音を聞き分けられなかったとされる一方、聴覚の発達に関わるほかの特徴もあり、感覚の能力ははっきりしない。
発見と命名
タンザニア・リンディ州のテンダグル層(ジュラ紀後期キンメリッジ期の後半)から、1909年以降、何千もの骨や骨片が見つかっている。これらはすべて、群れが一度に死んだときのものとする考えがある。
1919年にハンス・フィルヒョウが、ドイツ帝国陸軍の将校パウル・フォン・レットウ=フォルベックにちなんでディサロトサウルス・レットウフォルベッキ(Dysalotosaurus lettowvorbecki)と命名した。属名は「捕まえられないトカゲ」を意味する。命名者をヨーゼフ・フェリックス・ポンペッキー(1920年)とする誤りがよく見られる。
分類と研究
ドリオサウルス科のイグアノドン類で、20世紀の多くの期間はほぼ同じ時代の近縁のドリオサウルスと同じ属とされていたが、新しい研究ではこの考えは否定されている。
見つかった個体はすべて性成熟前のもので、成長につれて吻が長くなり、目の穴が相対的に小さくなる変化が分かっている。歯の変化から、幼いうちは雑食で成体になると植物食に移ったと考えられている。寿命は約20年で、さまざまな年齢の個体が群れで暮らしていたとされる。2011年には、骨の変形がパジェット病に似たウイルス感染によるものとみられることが報告され、科学的に知られる最古のウイルス感染の証拠とされている。
見られる博物館
- ベルリン自然史博物館ドイツ ベルリン ・ テンダグル産の鳥脚類
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。