ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
クルキシケイロス
Cruxicheiros ・ 2010年命名
イングランド中部で見つかった大型の獣脚類で、メガロサウルスとは背骨の棘突起や脚・腰の骨の違いで区別される。化石は大腿骨などごく限られており、テタヌラ類内での位置ははっきりしていない。
- 分類
- 獣脚類 ・ テタヌラ類(所属不明)
- 時代
- ジュラ紀中期(約1.68億〜1.66億年前)
- 全長
- 約9m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- イギリス
チッピング・ノートン石灰岩層(ウォリックシャー)
特徴
クルキシケイロスはジュラ紀中期のイングランドにすんでいた大型の獣脚類である。ただし知られている化石はごく限られ、タイプ標本は右の大腿骨の一部である。同じ場所からは、同じ個体のものとみられる椎骨、肩の骨、腸骨や恥骨の一部、肋骨などの破片も見つかっている。
全長は2012年にトーマス・ホルツが約9mと見積もっている。メガロサウルスとされてきた化石とは、背中の棘突起が低く幅広いことや、脚と腰の骨の違いで区別される。
発見と命名
化石は1960年代初めに、ウォリックシャーのリトル・コンプトン近くにあるクロス・ハンズ採石場で見つかった。チッピング・ノートン石灰岩層の、約1億6700万年前のバトニアン期前期の地層である。長くバーミンガム博物館・美術館に保管されていたが、2008年にウォリックシャー博物館に移されたのをきっかけに詳しく調べられた。
2010年にロジャー・ベンソンとジョナサン・ラドリーが、クルキシケイロス・ニューマノルム(Cruxicheiros newmanorum)と命名した。属名はラテン語の「十字」とギリシャ語の「手」を組み合わせた「十字の手」の意味で、産地のクロス・ハンズ採石場にちなむ。種小名は採石場を所有するニューマン家への献名である。
分類と研究
イングランドでは古くから獣脚類の化石が見つかってきたが、大きなものは十分に調べられないままメガロサウルスとされることが多かった。クルキシケイロスは、そうした化石を見直す中で別の属と認められた例である。
テタヌラ類に入ることは確かだが、系統解析ではテタヌラ類の最も原始的な位置、メガロサウルス上科の最も原始的な位置、アロサウルスや鳥につながる系統の最も原始的な位置の3通りが同じ確からしさで示された。このため記載者は科を決めず、テタヌラ類の所属不明として扱っている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 特別展示「ディッピー・イン・コヴェントリー」2023年2月1日〜2027年2月19日 ・ ハーバート美術館・博物館 ・ コヴェントリー近郊産の獣脚類
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。