ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
ステノニコサウルス
Stenonychosaurus ・ 1932年命名
体の大きさに対する脳の割合が恐竜の中で最大級とされる。第2趾に鎌状の大きなかぎ爪をもち、雑食だったとする研究もある。
- 分類
- 獣脚類 ・ トロオドン科
- 時代
- 白亜紀後期(約7700万〜7500万年前)
- 全長
- 最大約2.5m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- カナダ
ダイナソーパーク層(アルバータ州)
特徴
全長最大約2.5m、体重約35kgの小型の恐竜で、大きな個体はデイノニクスに近い大きさである。後肢はとても長くほっそりしており、速く走れたと考えられている。第2趾には引っ込めることのできる大きな鎌状のかぎ爪があり、走るときは地面から上げていた。
目はとても大きく、少し前を向いていたため、ある程度立体的にものを見ることができた。体の大きさに対する脳の割合は恐竜のなかで最大級で、現在の鳥に匹敵するとされる。
発見と命名
1928年、チャールズ・M・スタンバーグがカナダ・アルバータ州のダイナソーパーク層で化石を見つけ、1932年に足、手の断片、尾の椎骨をもとにステノニコサウルス・イネクアリス(Stenonychosaurus inequalis)と名付けた。属名は「細い爪のトカゲ」を意味する。第2趾の大きなかぎ爪は、現在では初期の原鳥類に共通する特徴と分かっている。
1969年にはデイル・ラッセルがより完全な骨格を記載した。ラッセルは1982年、この恐竜が絶滅せずに進化を続けたら人に似た知的な姿になったかもしれないとする思考実験「ディノサウロイド」を発表したが、人に似すぎているとの批判も受けている。
分類と研究
1987年、フィリップ・カリーはこの恐竜をトロオドンと同じ種とし、その後長く北米のトロオドン科の骨格はトロオドンの名で呼ばれた。しかしトロオドンのタイプ標本が歯1本だけで特徴づけられないことから、2017年にステノニコサウルスが有効な属として復活した。同じ年に設けられたラテニヴェナトリクスも、2021年の研究で同じ種とされた。
鎌状の爪と立体視から捕食者と考えられている一方、あごの形や歯の特徴から雑食だった可能性を示す研究もあり、食性は説が分かれる。モンタナ州では卵を抱く姿勢のトロオドン類の化石と巣も見つかっており、この恐竜と同じ種である可能性が指摘されている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
同じ獣脚類の恐竜
関係するニュース
- 21年前の頭骨は新属だった 米ニューメキシコのトロオドン科 Dinevenator2026-08-03 ・ 新種・発見
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(カナダ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。