ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
エウストレプトスポンディルス
Eustreptospondylus ・ 1964年命名
ヨーロッパのジュラ紀の大型獣脚類として最も完全な骨格が知られる。海成層から見つかったことから、海岸沿いで獲物や死骸をあさっていた可能性がある。
- 分類
- 獣脚類 ・ メガロサウルス科
- 時代
- ジュラ紀中期(約1.65億〜1.61億年前)
- 全長
- 約4.6m(亜成体)、成体は約6m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- イギリス
オックスフォード粘土層(オックスフォード近郊)
特徴
主な標本は成長しきっていない個体で、全長約4.6m、体重約220kgと推定されている。成体は全長約6m、体重0.5トンほどの中くらいの大きさの獣脚類だったと考えられている。
頭骨は横から見ると口先がややとがり、大きな鼻の穴が横向きに開いている。涙骨に角のような突起はなく、頭骨の天井は比較的厚い。あごの関節の斜めの溝によって、口を開けるとき大きく開けたとされる。歯は残っていないが、歯槽の大きさから下あごの3番目の歯が大きかったことが分かる。
発見と命名
1870年、イギリス・オックスフォードのすぐ北にあるれんが工場の採掘場で、作業員が獣脚類の骨格を見つけた。地元の書店主ジェームズ・パーカーが手に入れ、オックスフォード大学のジョン・フィリップスが1871年に記載したが、名前は付けなかった。当時、大型獣脚類で最も完全な骨格で、いまもヨーロッパのジュラ紀の大型獣脚類として最も完全である。
その後、メガロサウルスやストレプトスポンディルスの一種とされるなど混乱が続いたが、1964年にアリック・ウォーカーが独立した属と種エウストレプトスポンディルス・オクソニエンシス(Eustreptospondylus oxoniensis)を設けた。属名は「真のストレプトスポンディルス」の意味で、種名はオックスフォードにちなむ。
分類と研究
メガロサウルス科に入り、現在はそのなかのエウストレプトスポンディルス亜科とされることが多い。マグノサウルスと同じ属とする意見もあったが、2008年の再記載で両者を区別する特徴が複数示された。
当時のヨーロッパは島々が点在する地形で、化石は海の地層から見つかった。そのため海岸で死骸や海の生き物をあさっていた可能性や、島から島へ泳いで渡れたとする説があるが、死後に洪水や川で海へ運ばれたとする反対の意見もある。島で小型化した恐竜と描かれたこともあったが、標本が成長途中の個体だったためと指摘されている。
見られる博物館
- オックスフォード大学自然史博物館イギリス オックスフォード ・ 未成熟個体の全身骨格
同じ獣脚類の恐竜
同じジュラ紀中期の恐竜
同じ国(イギリス)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。