ENCYCLOPEDIA ・ 鎧竜類
エウオプロケファルス
Euoplocephalus ・ 1910年命名
尾の先に重い骨のこぶをもち、捕食者からの防御に使ったとされる鎧竜である。1902年に付けられた名が使用済みだったため改名された。
- 分類
- 鎧竜類 ・ アンキロサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7640万〜7560万年前)
- 全長
- 約5.3m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- カナダ
ダイナソーパーク層(アルバータ州)
特徴
エウオプロケファルスは全長約5.3m、体重約2tと推定されるアンキロサウルス類で、科の中ではアンキロサウルスに次ぐ大きさとされる。胴は低く非常に平たく幅広で、太く短い4本の脚で支えられていた。頭骨は上から見ると先を切った正三角形のような形で、長さより幅がやや広い。垂れ下がった吻の先には角質のくちばしがあり、歯は高さ・幅とも最大7.5mmほどと非常に小さい。
頭と体は骨の鎧で覆われ、首は2つの半円形の骨の輪で守られていた。目の上の小さな骨はまぶたのように動いた可能性がある。尾は長く、先端に重い骨のこぶ(尾のハンマー)がある。尾の後ろ半分は骨化した腱の束で固められていた。
発見と命名
最初の化石は1897年にカナダ・アルバータ州で見つかった。1902年にローレンス・ラムがステレオケファルスと名付けたが、この名はすでに昆虫に使われていたため、1910年にエウオプロケファルスと改められた。属名は「よく武装した頭」、模式種トゥトゥスの種小名は「守られた」を意味する。
その後、北アメリカのカンパニアン期から見つかったアンキロサウルス類の化石の多くが別の属とされたが、1971年にウォルター・クームズがそれらをすべてこの属にまとめた。最近の研究では逆に細かく分け直され、確実な標本は十数点にしぼられているが、ほぼ完全な骨格も含まれている。
分類と研究
1910年には鎧をもつ恐竜を広くまとめた剣竜類に入れられたが、1917年にアンキロサウルス科とされ、現在はその中のアンキロサウルス亜科に入ると考えられている。2013年の研究ではアノドントサウルスやスコロサウルス、ディオプロサウルスとの違いが整理された。かつて尾のこぶに2本の大きなトゲがある姿で描かれたのは、スコロサウルスの不完全な尾をもとにした復元の誤りである。
尾のハンマーは、腱で固めた後ろ半分を、自由に動く前半分で振って使ったと考えられている。2009年の研究では、大きなハンマーは骨を折るほどの力を出せたとされるが、捕食者への防御に使ったのか仲間どうしの争いに使ったのかは分かっていない。化石は単独で見つかることが多く、単独か小さな群れで暮らしていたと考えられている。
見られる博物館
- ミュージアムパーク茨城県自然博物館日本 茨城県坂東市 ・ 全身骨格
- 白山恐竜パーク白峰日本 石川県白山市 ・ 復元模型
- ロイヤル・ティレル古生物学博物館カナダ アルバータ州ドラムヘラー ・ 骨格展示
この恐竜が登場する作品
- ダイナソー映画 ・ 2000
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。