ENCYCLOPEDIA ・ 堅頭竜類
パキケファロサウルス
Pachycephalosaurus ・ 1943年命名
頭頂に厚さ最大25cmほどの骨のドームをもつ堅頭竜である。葉や種子、果実などを食べていたと考えられているが、食性は確定していない。
- 分類
- 堅頭竜類 ・ パキケファロサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7000万〜6600万年前)
- 全長
- 約4.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ、カナダ
ヘルクリーク層・ランス層(モンタナ州、サウスダコタ州、ワイオミング州)
特徴
パキケファロサウルスは知られている中で最大の堅頭竜類で、全長は約4.5m、体重は約370〜450kgと推定されている。ほかのパキケファロサウルス科と同じく二足歩行の植物食恐竜で、長く強い脚と、5本指の比較的小さな腕をもっていた。
最大の特徴は頭頂の骨のドームで、厚さは最大25cmほどあり、脳を守っていた。ドームの後ろの縁には骨のこぶが並び、鼻先からは短い骨の突起が上向きに出ていたが、おそらく先は丸かった。目は大きく丸く前を向いており、両目で立体的に見ることができたと考えられている。ただし記載されているのは頭骨だけで、体のつくりはよく分かっていない。
発見と命名
タイプ種ワイオミンゲンシス(P. wyomingensis)のもとになった頭骨の一部は1930年にワイオミング州のランス層で見つかり、1931年にチャールズ・W・ギルモアがトロオドンの一種として記載した。1943年、バーナム・ブラウンとエーリッヒ・マレン・シュライカーがより完全な頭骨をもとにパキケファロサウルス属を設け、この種を移した。名前はギリシャ語で「厚い頭のトカゲ」を意味する。
それより71年前にジョセフ・ライディが命名したティロステウスも同じ動物の骨と分かったが、ほとんど使われていなかったため、1986年に国際動物命名規約委員会がパキケファロサウルスの名を保存すると決めた。化石はモンタナ州・サウスダコタ州・ワイオミング州のヘルクリーク層とランス層から見つかり、2015年にはカナダのアルバータ州でもドームが報告されている。
分類と研究
ドームの役割については、オオツノヒツジのように頭をぶつけ合ったとする説が古くからある。これに対し衝撃に耐えられないとする反論や、相手の脇腹に頭を打ちつけたとする説も出された。一方、ドームの22%に骨の感染症と一致する傷が見つかった研究などから、仲間どうしの争いに使ったとする見方が強まっている。
幼体の頭骨とされるスティギモロクとドラコレックスは、パキケファロサウルスの成長段階にあたり同じ動物だとする説がある。ただしスティギモロクはより新しい地層から見つかることから別とする研究もあり、説が分かれる。食べ物ははっきりしていないが、小さな歯の形から葉や種子、果実などを食べていたと考えられている。
見られる博物館
- 国立科学博物館日本 東京都台東区 ・ 実物化石を含む全身骨格
- 御船町恐竜博物館日本 熊本県上益城郡御船町 ・ 全身骨格
- アメリカ自然史博物館アメリカ ニューヨーク州ニューヨーク ・ 骨格展示
- オックスフォード大学自然史博物館イギリス オックスフォード ・ 標本の複製
この恐竜が登場する本
- 大人の恐竜図鑑(ちくま新書)北村雄一 ・ 入門書
この恐竜が登場する作品
- ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク映画 ・ 1997
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同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(アメリカ・カナダ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。