ENCYCLOPEDIA ・ 角竜類
フェレンケラトプス
Ferenceratops ・ 2026年命名
鳥脚類ザルモクセスの一種とされてきたが、2026年の再検討で角竜類とされ新属となった。ルーマニアのハツェグ盆地から産出する。
- 分類
- 角竜類
- 時代
- 白亜紀後期(約7210万〜6600万年前)
- 全長
- 不明
- 食性
- 植物食
- 発見地
- ルーマニア
サンペトル層・デンスシュ=チウラ層(ハツェグ盆地)
特徴
フェレンケラトプスは、ルーマニアの白亜紀後期マーストリヒト期の地層から見つかった角竜類である。知られているのは下あごの一部を含む部分骨格と骨盤だけで、全身の大きさは分かっていない。
肩甲骨は細く帯状で、先端が広がり、鎖骨とつながる部分が上向きにくぼんで突き出している。烏口骨には、肩の関節より下へ長く細く伸びる突起がある。坐骨はゆるやかに曲がり、鳥脚類にふつう見られる閉鎖突起がない。こうした特徴は鳥脚類よりも角竜類に合うものとされる。
発見と命名
模式標本は、1928年にハンガリーの古生物学者フランツ・ノプチャ男爵が「個体I」として報告した部分骨格で、ロンドン自然史博物館に収められている。2003年、デイヴィッド・B・ワイシャンペルらがこれを鳥脚類ラブドドン科のザルモクセスの新種ザルモクセス・シュキペロルム(Zalmoxes shqiperorum)とした。種小名は、アルバニアの人々が自国を呼ぶ名「シュキペリア」にちなみ、アルバニアに強い関心をもっていたノプチャにゆかりがある。
2026年、スザンナ・メイドメントらがこの標本を角竜類と見直し、新属フェレンケラトプスとした。属名はノプチャの生まれたときの名前フェレンツに、角竜類によく使われる「角のある顔(ケラトプス)」を組み合わせたものである。ザルモクセスとされたほかの多くの化石のうち、この属に含められたのは坐骨の形が同じ骨盤1点だけである。
分類と研究
見直しのきっかけは、ハンガリーで見つかったアイカケラトプスの新しい頭骨である。メイドメントらの系統解析では、フェレンケラトプスとアイカケラトプスはともに角竜類に入り、これまで知られていなかったヨーロッパの角竜類の系統をつくるとされた。
イグアノドン類と角竜類は、複雑なかみ合わせの仕組みや体の大きさ、歩き方が似ているため、歯やあご、手足が収斂して似通っている。そのため、これまでの研究ではラブドドン科とされた化石の一部が角竜類であることに気づきにくかったと説明されている。骨層から集められた化石には、鳥脚類と角竜類の骨が混じっている可能性もある。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。