トップ / ニュース / 海外 / ナノティラヌスは幼体のティラノサウルスではなく別種の恐竜だと新研究が確認
海外
ナノティラヌスは幼体のティラノサウルスではなく別種の恐竜だと新研究が確認
従来は若いティラノサウルスとされてきた化石が、独立した種であることを示す研究が発表された。
DINO PRESS編集部

PravdaReport
最新の研究により、北米の白亜紀後期の地層から見つかったナノティラヌスが、ティラノサウルスの幼体ではなく独立した恐竜の種であることが確認された。ナノティラヌスの学名はNanotyrannus lancensisで、日本語ではナノティラヌス・ランケンシスと呼ばれる。
ナノティラヌスのもとになった標本は1946年にゴルゴサウルスの一種として記載され、1988年に独立した属ナノティラヌスとされた。同じ地層から見つかるティラノサウルスとは体のつくりが異なるとされてきた。しかし、若い個体の化石を成長途中のティラノサウルスと見なす説も根強く、両者の関係については長く論争が続いてきた。
論争の中心は、ナノティラヌスの化石が少なく、成長段階の個体なのか別の種なのかを判断しにくい点にあった。恐竜の化石では、骨の形や成長の跡を比べて年齢を推定するのが一般的で、その方法が両者の区別にも使われてきた。
今回の研究は、こうした形態の違いを改めて詳しく比べ、ナノティラヌスが成長の途中の姿だけでは説明できない特徴を持つことを示した。その結果、同じ地層に別々の大型肉食恐竜が暮らしていた可能性が高まったとみられる。
ティラノサウルス科の恐竜は、北米で白亜紀末期に大型の捕食者として栄えたグループで、複数の近縁種が存在したと考えられている。近縁な種が同じ環境で共存していたとすれば、当時の生態系は想像より多様だったことになる。
恐竜の分類は、化石の少ない種ほど判断が難しく、新しい研究で見解が覆ることも珍しくない。今回の結論は、これまでの幼体説を見直す重要な材料となるが、今後も新たな化石の発見によって議論が続くとみられる。
研究者にとって、同じ地層の化石を正しく分類することは、当時の食物連鎖や生息環境を理解するための基礎になる。今後は、新しい標本の発見や他の地層の化石との比較によって、ナノティラヌスの系統上の位置がさらに明らかになることが期待される。
今回の成果は、恐竜の多様性を理解する上で重要な一歩である。化石の記載や比較の方法が見直されることで、ほかの分類にも影響が及ぶ可能性がある。
DINO PRESSの見方
ナノティラヌスが別種と確認されたことは、若いティラノサウルスを別の名前で呼んでいたという単純な話ではないことを示している。恐竜は成長とともに体の形が大きく変わるため、幼体と成体、あるいは別種を見分けるのは簡単ではない。化石の数が少ない種ほど分類は揺れやすく、新しい研究が従来の見方を変えることもある。今回の結論は、白亜紀末の北米にどのような恐竜が共存していたのかを考える出発点になる。
出典・詳細 PravdaReportの記事を読む
この記事は、配信元の報道をもとにDINO PRESS編集部が書いています。AIを記事の執筆の補助で使用しています。詳しい内容は出典の記事をご確認ください。
この記事の用語
- ナノティラヌス
- 北アメリカの白亜紀末の地層から見つかったティラノサウルス類。もとの頭骨の標本は1946年にギルモアがゴルゴサウルスの一種(Gorgosaurus lancensis)として記載し、1988年にバッカーらが新しい属ナノティラヌス(Nanotyrannus)とした。新属であって、新種として記載されたのではない。ティラノサウルスの幼体ではないかという議論が長く続いてきた。
- 白亜紀
- 約1億4500万〜6600万年前。恐竜が最も多様になった時代。
- 学名
- 属名と種小名の2語で表す世界共通の名前。Tyrannosaurus rex なら属名が Tyrannosaurus、種小名が rex。
- 恐竜
- 中生代に現れた爬虫類のグループ。あしが胴体の真下にまっすぐ伸びる。鳥類もこのグループに含まれる。
- 記載
- 新しい生物の特徴を論文で示し、学名を与えること。
関連ページ
「恐竜 図鑑 子供」の関連商品
PRこのセクションはアフィリエイト広告(楽天アフィリエイト、Amazonアソシエイトなど)を含みます。価格と在庫はリンク先で確認してください。
関連記事
海外の一覧Eurasia Review
英国で新種の恐竜 自然史博物館の化石を使い発見
英国で見つかった新種の恐竜が、ロンドン自然史博物館の化石コレクションを使って報告され、献身的な父であり夫である人物にちなんで名付けられた。
DINO PRESS編集部
Hoodline
ヘルクリーク層から初の果実食恐竜「インフェルノガルス」
米国のヘルクリーク層で、果実を食べていたとみられる恐竜の化石が初めて見つかったと報告された。
DINO PRESS編集部
SSBCrack
南米パタゴニアで新種のメガラプトル類恐竜、リンコンラプトルが見つかる
メガラプトル類に属する新種の恐竜、リンコンラプトル・ピポアエが南米南部パタゴニアで見つかった。
DINO PRESS編集部
SciTechDaily
25年間見過ごされていた新種の恐竜を発見
研究者が以前から収蔵されていた化石を見直し、新種の恐竜と判断したことが分かった。
DINO PRESS編集部

