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新種・発見
CTで恐竜の実像を解明 大型化石を壊さず詳しく調べ新発見に貢献
大型の化石を傷つけずに内部を調べる方法が、恐竜の特徴の新たな発見につながっている。
DINO PRESS編集部

下野新聞社
恐竜の姿をCT(コンピューター断層撮影)で詳しく解明する研究が進み、大型の化石を壊さずに内部の構造や特徴を調べられるようになったことが、新しい発見に貢献している。化石を切断したり削ったりせずに情報を得られる点が、この手法の大きな利点だ。
CTとは、物体にX線を様々な方向から当てて撮影し、コンピューターで断面画像を組み立てて立体化する技術である。医療でおなじみの技術であり、骨や歯の内部を傷つけずに立体的に見られる。化石の世界では、岩石に包まれた骨の形を外から見ることができるため、研究者にとって欠かせない道具になっている。
化石は長い時間の中で砕けたり、岩の中に埋まったりしているため、従来は慎重に岩を取り除く必要があった。大型の化石ほど運搬や加工が難しく、標本そのものを傷めずに形を確かめることは大きな課題だった。
化石の内部の構造からは、動物の体のつくりや成長の様子を推測できる。例えば骨の内側にある空間の形は、体を支える仕組みや呼吸のための器官と関係すると考えられている。こうした手がかりを組み合わせることで、これまで外見だけでは分からなかった特徴が見えてくる。推測と確定した事実は区別して考える必要がある。
研究者は得られた画像を3Dモデルとして組み立て、他の化石と比べて違いを検討する。CTデータは一度撮影すれば何度も見直せるため、後から別の視点で分析することもできる。データを公開すれば、遠く離れた研究者も同じ標本を調べられ、研究の検証が進みやすくなる。
新種の記載や既知の種の再検討では、骨の形の細かな差が重要な根拠になる。CTで得た情報は、その差を客観的に示す材料となる。
今後は、CTを使った調査がさらに多くの標本に広がると見込まれる。博物館の収蔵品を傷めずに再調査できることは、保存と研究の両立という点でも意義が大きい。恐竜の姿は、こうした地道な技術の積み重ねによって、少しずつ明らかになっていく。
子どもにとっては、化石の中身を見られることが恐竜を身近に感じる入り口になる。博物館の展示で模型や画像が使われることも増えており、研究の成果は教育の場にも届けられている。
DINO PRESSの見方
CT技術は、恐竜研究で最も扱いにくかった大型標本の調査を、壊さずに進められる道を開いた。化石を失わずに内部を見られることは、限られた標本を次世代へ残す上でも重要だ。外見の復元に頼りがちだった恐竜像が、内部の構造という根拠によって確かめられていくことは、研究の信頼性を高める。読者は、化石が見えない中身までデータとして語るようになったことに注目してほしい。
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