新種
新種の羽毛恐竜 Norellraptor、飛行の進化は一度きりではなかったか
全長57cmの化石が、鳥に近い恐竜で飛行が別々に進化した可能性を示す。
Sci.News
Nature Communications
中国・遼寧省の九仏堂層(約1億2000万年前)から、全長約57cmのほぼ完全な骨格が羽毛の痕跡とともに見つかった。
ミクロラプトル類の系統で起きた194の解剖学的変化のうち約3割は鳥類の系統にも現れるが、現れる順序が違う。
研究チームは、飛行に関わる特徴が別々に進化したとみている。
Nature Communications 掲載。
背景
同じ九仏堂層からは2000年にミクロラプトルが命名され、2003年には後ろあしにも羽毛をもつ標本が「4枚の翼をもつ恐竜」として報告された。滑空だけだったのか、羽ばたいて飛べたのかは20年以上議論が続く。2007年には水平飛行ができたとする研究、2016年には翼を使った駆け上がりや跳躍ができたとする研究、2024年には風切羽が現生の飛ぶ鳥に似るとする研究が出ている。
DINO PRESSの見方
今回の論点は「飛べたかどうか」から「どういう順番で飛ぶ体になったか」に移っている。鳥類とミクロラプトル類で同じ特徴が違う順序で現れるなら、飛行は鳥への一本道の途中で一度だけ生まれたのではなく、近縁のグループが別々に獲得したことになる。
6月に記載されたChangzhousaurus も同じ遼寧省、ほぼ同じ時代の恐竜で、足と尾の羽毛の組み合わせが独特だった。白亜紀前期の中国東北部で、飛行に関わる体のつくりが何通りも試されていたことを示す標本が続いている。ただし、特徴が現れる順序は系統解析の結果に左右される。別のデータで同じ結論が出るかが次の確認点だ。
出典・詳細 Sci.Newsの記事を読む掲載誌 Nature Communications
参考にした情報
この記事の用語
- 恐竜
- 中生代に現れた爬虫類のグループ。あしが胴体の真下にまっすぐ伸びる。鳥類もこのグループに含まれる。
- 羽毛恐竜
- 羽毛やその痕跡が化石に残る恐竜。中国・遼寧省の熱河生物群で多く見つかる。
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