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1億1500万年前の化石から「恐竜の血液」らしき痕跡 博物館の標本にも手がかりか

1億1500万年前の化石に血液に由来するとみられる痕跡が残っている可能性が示され、既存の標本の再調査にも期待が広がっている。

DINO PRESS編集部

1億1500万年前の化石から「恐竜の血液」らしき痕跡 博物館の標本にも手がかりか
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白亜紀前期の約1億1500万年前の化石から、恐竜の血液に由来するとみられる痕跡が見つかった。化石の中に血液の成分が残っている可能性があり、博物館に収蔵されている標本にも同様の証拠が隠れているかもしれないという見方が示されている。

恐竜の化石は通常、骨や歯が鉱物に置き換わって残る。一方で、まれに皮膚や血管、筋肉の一部などの軟組織が残ることがある。今回の痕跡は、そうした軟組織の中に血液由来の物質が含まれていた可能性を示すものとみられる。ただし見つかったのは血液そのものではなく、血液らしき痕跡である点に注意が必要だ。

血液の主な成分である赤血球には、酸素を運ぶヘモグロビンという、鉄を含むタンパク質がある。鉄を含む物質は時間が経っても形が残りやすく、化石の中で手がかりになり得る。研究者は、こうした物質の分布や構造を調べることで、古い生物の体の仕組みを推定してきた。

一方で、化石は埋まってから長い年月の間に微生物や地下水の影響を受ける。外から入り込んだ物質が、もとの血液と見間違えられる可能性もある。そのため研究では、化石の周辺環境の分析や現生の生物との比較、複数の方法による確認が欠かせない。

博物館に収蔵されている多くの化石は、発掘後に標本として保管されている。これまでは骨格の形や大きさの研究が中心だったが、保存状態のよい標本には体の内部構造を伝える情報がまだ眠っている可能性がある。今回の見方は、既存の標本を見直す新たな視点になりうる。

今後は、同様の痕跡が別の標本でも見つかるかどうかが注目される。確認が進めば、恐竜がどのような体の仕組みを持っていたのか、体温や代謝の研究にもつながる可能性がある。ただし現時点では、結論を出すには慎重な検証が必要である。

恐竜は中生代に現れた爬虫類のグループで、足が胴体の真下にまっすぐ伸びるという特徴をもつ。鳥類もこのグループに含まれる。今回のように体の内部の情報が化石から読み取れると、祖先的な特徴や鳥類への進化の過程を考える手がかりにもなる。

DINO PRESSの見方

この発見は、恐竜の体の仕組みを骨より柔らかい組織から探る新たな道筋を示すものだ。化石は骨格の形を知る資料として扱われてきたが、保存状態の良い標本には体内の情報が残っている可能性がある。博物館に収蔵されている標本の見直しが進めば、これまで見過ごされてきた手がかりが見つかるかもしれない。ただし、血液らしき痕跡が本当に血液に由来するかは今後の検証にかかっている。子どもが化石を見るときにも、骨の形だけでなくその中に残る見えない情報に目を向けるきっかけになる。

参考記事

この記事の用語

中生代
約2億5200万年前から約6600万年前まで。三畳紀、ジュラ紀、白亜紀に分かれる。
白亜紀
約1億4500万〜6600万年前。恐竜が最も多様になった時代。
恐竜
中生代に現れた爬虫類のグループ。あしが胴体の真下にまっすぐ伸びる。鳥類もこのグループに含まれる。

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